俳句例:201句目~
山焼にゆきたる父を待つ子あり/石橋辰之助
竃の火燃えてをり山焼けてをり/楠目橙黄子
お山焼きしばし待つ間の焚火かな/森田敬之介
お山焼ただじめじめとしてゐたり/佐々木元嗣
人を忘れさする一瞬よ山焼くる火に/細見綾子
夕餉の座おしだまり山焼けてゐる/金尾梅の門
山焼けに焼けのこりしを摘む茶かな/飯田蛇笏
山焼く火かなしきまでに乙女の瞳/星野麦丘人
山焼の茶屋に書きたる手紙かな/長谷川零余子
手をゆるくつなぎのぼれり山焼く火/高澤良一
山焼きの付け火ちょんちょん小走りに/高澤良一
山焼く火すすみしあとに火のさざなみ/宮津昭彦
如月ひとつ皓歯山焼くことを始めるか/宇多喜代子
山焼の明りに下る夜舟哉/一茶/文政元年戊寅
山焼や夜はうつくしきしなの川/一茶/文政元年戊寅