「運動会」を使用した俳句についてまとめてみました。
季語「運動会」について
【表記】運動会
【読み方】うんどうかい
【ローマ字読み】undokai
子季語・関連季語・傍題・類語など
・秋季大運動会(しゅうきだいうんどうかい:shukidaiundokai)
・体育祭(たいいくさい:taiikusai)
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季節による分類
・「う」で始まる秋の季語
・「秋の生活」を表す季語
・「三秋」に分類される季語
月ごとの分類
運動会を含む俳句例
運動会今金色の刻に入る/堀内薫
上空も運動会の風流る/後藤昌治
綱引の声が運動会の声/辻本斐山
秋高く運動会の日和哉/巌谷小波
運動会庭の平を天に向け/山口誓子
運動会少年少女脚長く/副島いみ子
欅散る運動会は帽子取り/細見綾子
島の家大方留守や運動会/河野美奇
島中に運動会の拡聲機/八木林之介
一村の運動会ぞ大漁旗/金箱戈止夫
蒟蒻の捩れし料理運動会/武田忠男
赤白の二色動ける運動会/右城暮石
老い進む三町内の運動会/高澤良一
空伝ひ町内運動会のこゑ/高澤良一
鳥渡る運動会の海苔巻手に/杉本寛
門司小学校波音の運動会/野中亮介
四等を喜こぶ末子運動会/稲畑汀子
校長もころげ運動会日和/服部海童
狂人を馳らす秋晴運動会/岩田昌寿
運動会敬老席に居眠れる/清水文江
俳句例:21句目~
運動会昔も今も椅子並ぶ/横山佳世子
運動会母ら縫ひたる球を投ぐ/大串章
ねかされて運動会の旗の束/千葉皓史
のつぴきのならぬ白線運動会/山口速
鉄棒もシーソーも空き運動会/湯川雅
鳥一羽運動会を横切れり/相生垣瓜人
三世代リレーで終る運動会/新井塘水
体育祭男女相寄る輪を画き/河野南畦
他人の如く運動会の妻踊る/富田直治
厨子王も安寿も秋の運動会/西本一都
吾子が駈け我が心駆け運動会/秋沢稔
大漁旗ふりて岬の運動会/小田実希次
天が下運動会をくりひろげ/清崎敏郎
山吹や諏訪の工女の運動会/前田普羅
来賓の姿勢つづきぬ運動会/岡本高明
校長も借り物のうち運動会/茨木和生
牧草の野ずゑ運動会の旗/井沢佐江子
盲学校の運動会の土けむり/吉田汀史
秋晴の運動会をしてゐるよ/富安風生
人妻に手荒く曳かれ運動会/山本白羊
俳句例:41句目~
笛ふいて長蛇みちびき運動会/赤松子
精神科運動会天あけひろげ/平畑静塔
臑毛濃き運動会のお父さん/高澤良一
木曽谷の運動会の早じまひ/大島民郎
赤蜻蛉運動会の日となりぬ/子規句集
運動会午後へ白線引き直す/西村和子
体育祭ある山の町霧ごめに/伊東宏晃
運動会少女の腿の百聖し/秋元不死男
つぎつぎの運動会や秋の行く/前田普羅
ばつた飛ぶ運動会の背後にて/右城暮石
人妻をむんずと借りて運動会/太田寛郎
帰郷して小さき運動会を見る/桜井幹郎
運動会今鳴る拍手吾子のもの/毛塚静枝
運動会列に収まりきれずをり/西村和子
朝の晴午後につなぎて運動会/稲畑汀子
小さき手大きく振つて運動会/乙津喜美
運動会嶺より絶えず雲の使者/辻田克巳
子を走らす運動会後の線の上/矢島渚男
手廂に子を追ひかけて運動会/土生重次
振れば鳴る紙の旗かな運動会/野村喜舟
俳句例:61句目~
運動会子の手握れば走りたし/加藤憲曠
運動会裏拍を踏むマーチかな/吉原文音
運動会近しよブラス風に乗り/高澤良一
吾子居らぬ運動会を覗きけり/本橋美和
青空をみんな連れきて運動会/坂部新蔵
飛び入りの多くて村の運動会/村田軍司
運動会ころべば砂の味のして/藤本陽子
運動会終へし茜の空仰ぐ/本西/満穂子
胸で切るゴールテープや運動会/丹羽啓子
自販機の品切れランプ運動会/前川千可子
運動会授乳の母をはづかしがる/草間時彦
運動会果てたる木の葉舞ひにけり/樋笠文
運動会どこかにあつて風に聞ゆ/稲葉緑風
ちびっこの駆け足ぱたぱた運動会/高澤良一
ピストル役は誰にも譲らず運動会/奈良文夫
運動会の少年ヨードチンキ塗る/加藤かけい
肩の案山子運動会を見つつゆけり/今村俊三
吾子を追ふカメラの駈ける運動会/加藤一智
運動会の声三井寺をのぼりくる/長谷川よしじ
孫とはこれか総身「小さき運動会」/中村草田男