「馬肥ゆる」を使用した俳句についてまとめてみました。
季語「馬肥ゆる」について
【表記】馬肥ゆる
【読み方】うまこゆる
【ローマ字読み】umakoyuru
子季語・関連季語・傍題・類語など
・秋の駒(あきのこま:akinokoma)
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季節による分類
・「う」で始まる秋の季語
・「秋の動物」を表す季語
・「三秋」に分類される季語
月ごとの分類
馬肥ゆるを含む俳句例
片口の駒行く原や秋の暮/調管子
牧の果太平洋や馬肥ゆる/嶋田一歩
石狩の渚に遊び馬肥ゆる/阿部慧月
一の馬二の馬三の秋の風/佐々木六戈
鼻息が土をとばすや馬肥ゆる/森田峠
馬肥ゆる牧場に遊ぶ麓の子/蒲沢康利
藁しべの括り髪なる秋の駒/中村苑子
馬肥えぬ叩きめぐりて二三人/橋本鶏二
人乗せて素直や山の馬肥ゆる/新/信子
塩をやる肩に甘えて馬肥ゆる/浜地其行
天高く馬肥ゆと妻肥えにけり/辻田克巳
廃校の真昼の暗さ馬肥ゆる/飯塚久美子
廟前といはず放され馬肥ゆる/皆吉爽雨
馬肥ゆる夜々聴く狸囃子かな/久米正雄
柿の木の空の白雲馬肥ゆる/小原菁々子
樹雫に打たれ貸馬肥えもせず/大島民郎
馬肥えぬ夜目にも漆光りして/佐藤念腹
潮騒の空の深さに馬肥ゆる/長倉いさを
陽関や天馬たらむと馬肥ゆる/有馬朗人
秣桶噛み減らしつゝ馬肥ゆる/岡本酌水
俳句例:21句目~
秋の駒月に覚めいて夜も食う/榎本虎山
遠目にも毛並光りて馬肥ゆる/吉村ひさ志
風神をのせてたてがみ馬肥ゆる/井沢正江
壺の馬抜け出しさうな秋の天/伊藤いと子
馬肥えて対馬乙女を乗せにけり/林美代子
馬肥ゆる微塵無限の日のひかり/成田千空
馬肥ゆる牧を任地として住める/水見壽男
馬肥ゆる阿蘇の流鏑馬神事かな/松田弘子
黒人の牧夫優しく馬肥ゆる/久本/千代喜
秋の夜の馬を看護りぬ貨車の中/稲葉光堂
秋の馬水にかこまれゐて寧し/大木あまり
わだつみへ落込む牧や馬肥ゆる/赤司芙美
牧の馬肥えにけり早も雪や来ん/高濱虚子
通る我をしげしげと見ぬ秋の馬/飯田蛇笏
帰国の途より馬肥ゆる我肥ゆる/稲畑廣太郎
馬肥ゆるころをしぐれて軍馬の碑/大島民郎
おほいなる舌をしまひぬ秋の馬/大木あまり
二人して乗る阿蘇の馬肥えにけり/下村梅子
馬肥えてレール走らす日の光り/秋元不死男
バリカンの調子にのりて馬肥ゆる/渡辺弘子
俳句例:41句目~
馬肥ゆるみちのくの旅けふここに/山口青邨
曲り家に可愛がられて馬肥ゆる/大橋越央子
行きづりや奥のをみなら馬肥やす/萩原麦草
馬肥ゆる火の山すそをかけめぐり/廣中白骨
泣きぼくろ持つ少年に馬肥えて/柴田白葉女
馬肥ゆるとはみちのくの野なるべし/山口青邨
博労の値ぶみまちまち馬肥ゆる/石川/かほる