俳句例:101句目～
分教場植ゑしばかりの田が窓に/玉置かよ子
植田に雨はじめて父に会う気持/相原左義長
弥彦山まで植田さざなみ続きけり/佐川広治
余呉どこも老の手植田乱れなき/古賀まり子
やすらぎに似て夕にごる植田かな/松村蒼石
植ゑし田に足を濯ぎて布留の人/猿橋統流子
比良すでに闇に入りたる植田かな/川岸節子
植ゑる舞ふ囃す一つの御田にて/二川のぼる
蝦夷の地へ芭蕉を発たす植田照り/巌谷小波
植ゑ終へぬ墓には勝てぬ曲り田も/佐野美智
泥手泥足なほ植ゑ残る田がありて/津田清子
湖べりに植ゑ出した田の青みかな/井上井月
木曾の旅日暮も植田あかりかな/古賀まり子
澄む植田人総立ちの灯の汽車過ぐ/永田耕一郎
遠い樹ばかり見てゆけり植田みち/柴田白葉女
墓地の高さで植田見ているのは父か/河合良尚
さざなみの田水や植ゑしばかりなる/高浜年尾
ふるさとは植ゑしばかりの田の色に/山田弘子
径ぬれてをり今植ゑしばかりの田/片岡片々子
今年より子が植ゑし田よ夕映えて/田辺キヨ子
俳句例:121句目～
障子はづして裏見通しの植田かな/田北/ぎどう
いとけなく植田となりてなびきをり/橋本多佳子
吹かれつゝ植田となりしばかりかな/西山/昌子
