「田水沸く」を使用した俳句についてまとめてみました。
季語「田水沸く」について
【表記】田水沸く
【読み方】たみずわく
【ローマ字読み】tamizuwaku
子季語・関連季語・傍題・類語など
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季節による分類
・「た」で始まる夏の季語
・「夏の地理」を表す季語
・「晩夏」に分類される季語
月ごとの分類
田水沸くを含む俳句例
濱人の八十八年田水沸く/原田喬
信玄袋婆に大事や田水沸く/神蔵器
理髪店出る人の影田水沸く/桂信子
民宿の真昼音なく田水沸く/角淳子
すぐ終る村の葬ひ田水沸く/大橋敦子
田水沸く一里が景色松の幹/宇佐美目
磊落の理郎と居れば田水沸く/山口剛
田水沸く札所の村の大鴉/大峯あきら
田水沸き米どころとは昔より/橋本博
落書の役者の名前田水沸く/土屋秀穂
雲白し鬨あぐるごと田水沸く/河野南畦
啄木の歌のふるさと田水沸く/宮下翠舟
安来節安来の田水沸けるころ/大橋敦子
恙なき暮らし日々田水沸く/下硲/紀子
日祷の乙女に近く田水沸く/下村ひろし
晩年や船酔いのよう田水沸く/児玉悦子
沸く田水蛇腹さらして蛇浮かぶ/三谷昭
黒眼鏡暗しふるさと田水沸く/西村公鳳
田水沸く昼のいつとき馬眠り/関川竹四
田水沸く永代経を所望して/佐々木六戈
俳句例:21句目~
田水沸く農の沈むへ振向くな/石川桂郎
田水沸く遠嶺雲を育てつつ/米沢吾亦紅
荼毘煙葡ひゆく方の田水沸く/村上四明
只ならぬめの字絵馬なり田水沸く/辻桃子
老農の眉目しづかに田水沸く/志摩芳次郎
田水沸きねこのつそりと村の昼/小橋末吉
水城址ちぎれちぎれに田水沸く/竹下流彩
被爆忌や油の浮いた田水沸き/下村ひろし
鐘楼の下に来てゐる田水沸く/大峯あきら
田水沸く話聞くとき風まとも/宇多喜代子
田水沸く播磨に鍛冶の神多し/吉本伊智朗
父老いしめ母老いしめて田水沸く/高橋悦男
肥効いて稲くろぐろと田水沸く/市村究一郎
駅よりの道ひとすじの田水沸く/水本/石草
田水沸く錆びた時間がうごきだす/富岡ひろし