俳句例:101句目～
スキー宿ことしの世界地図かかぐ/小原菁々子
スキー列車くらくてパンの水こぼれ/岸風三楼
積雪にすぐ乗るスキー倒しけり/長谷川かな女
立てかけてありし小さなスキーかな/行方克巳
叱られてスキーしまふ子うとみをり/深尾正夫
スキーに足りぬ雪降り薯らが囁くよ/寺田京子
子供スキー履き捨ててあり庫裡の口/鈴木貞雄
呼び交すごとくに点せりスキー場/松倉ゆずる
スキー靴ぬがずにおそき昼餐とる/橋本多佳子
身じたくに彩を惜しまずスキー行/黒田櫻の園
チロールのスキーの歌を夜にうたふ/京極杞陽
スキーかつぎ雪なき温泉町歩きゐる/堤俳一佳
雪崩るゝとスキーをとゞむ霧の中/石橋辰之助
湧く闇にスキー乗り入れ静寂たり/石橋辰之助
スキーたのし悲しきことのありもして/湯浅桃邑
ためらうてをりしが滑り来しスキー/和山たもつ
朝日うつくしスキーを雪に挿して対ふ/佐野俊夫
雪やんでゐたりしスキー小屋につく/波多野爽波
小気味よく転ぶスキーを穿きにけり/鈴木しげを
湯ぼてりのなほあまねくてスキー見る/日野草城
俳句例:121句目～
山大にしてこころしづかなるスキーかな/京極杞陽
吾子ををしスキーを肩に我が門出づ/竹下しづの女
