俳句例:101句目~
蕎麦の花ミサの鐘鳴るところまで/奥野桐花
癒えそめし馬に花蕎麦月夜かな/沢田まさみ
蕎麦の花この山下りてそば食べむ/林原耒井
月出でゝ明るく暗し蕎麦の花/長谷川零餘子
月光の満ちゆくかぎり蕎麦の花/古賀まり子
雲もりて光る星あり蕎麦の花/長谷川零餘子
蕎麦の花こころ遠くへ行きたがる/村上方子
いえづとの溝蕎麦の花こぼるるよ/中村わさび
ちらちらと蝶ちりちりと蕎麦の花/伊丹三樹彦
ふるさとは山より暮るる蕎麦の花/日下部宵三
書きつぎて深き香となる蕎麦の花/加藤知世子
崖のぶらんこ眼下は淋し蕎麦の花/加藤知世子
あっけなく死ぬ年寄りに蕎麦の花/宇多喜代子
風かるき一と日のをはる蕎麦の花/鷲谷七菜子
花蕎麦のほのと地明り火山灰の村/小島千架子
分け入りて胸乳に揺らす蕎麦の花/斎藤千恵子
蕎麦の花干割れし土のしんからかん/諸角せつ子