「処暑」を使用した俳句についてまとめてみました。
季語「処暑」について
【表記】処暑
【読み方】しょしょ
【ローマ字読み】shosho
子季語・関連季語・傍題・類語など
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季節による分類
・「し」で始まる秋の季語
・「秋の時候」を表す季語
・「初秋」に分類される季語
月ごとの分類
処暑を含む俳句例
藤村の絶筆をふと思ふ処暑/雨宮更聞
飯櫃の洗ひべりして処暑の宿/山田節子
処暑の雷中野重治逝きにけり/館岡沙緻
みづうみに生れて彩なす処暑の雲/原裕
ゑのぐ皿洗ひ重ねて雨の処暑/荒井正隆
昨日見し火星を寝物語の処暑/高澤良一
南米へ子が発ち処暑の机拭く/都筑智子
山を見ていちにち処暑の机かな/西山誠
戻り来て窓全開に処暑の風/阿部美恵子
母の足さすりてせめて処暑の孝/辻田克巳
白帆には別な風吹き処暑の海/勝又木風雨
空つぽの鳥籠処暑の風が吹く/甲斐すず江
貴妃と呼ぶ海棠もいま処暑の節/大島民郎
処暑のそら土器いろの火星現る/高澤良一
電話口孫出てあうむ返しの処暑/高澤良一
処暑の富士雲脱ぎ最高頂見する/岸風三楼
鳰の子のこゑする処暑の淡海かな/森澄雄
手をつきて処暑の机を離れけり/大森美恵
日は燦と処暑の沖波昂ぶれる/小野恵美子
けふ処暑の釉をくぐりし黄瀬戸碗/伊藤敬子
俳句例:21句目~
けふ処暑の鮮やかにあるものの影/辻美奈子
カサルスのセロ聞えくる処暑の朝/堀島濤平
処暑処暑と今朝方の蝉さう鳴くも/高澤良一
暮れてくる玄関にゐて処暑なるや/金田咲子
処暑の風入れて家族の帰り待つ/阪尻勢津子
覚めて坐す処暑の昼寝の汗もなく/亀井糸游
掌に書く字や処暑の湯に沈み/長谷川かな女
雨の今日処暑と覚えてけだるしや/宮津昭彦
水うましうましと処暑の木曽にをり/菅美緒
処暑の花空もも色にして溢れ/長谷川かな女
ばらばらに鳴いてけつかる処暑の蝉/高澤良一
処暑の僧漢語まじりにいらへけり/星野麦丘人
海かけて処暑の白雨となりにけり/鈴木しげを
手すさびに処暑のコップを拭き並べ/高澤良一