俳句例:101句目～
わが家のみに吹く風かとも紫苑生ふ/森川暁水
紫苑ゆらす風青空になかりけり/阿部みどり女
紫苑揺るをりをり目にもとまらずに/京極杞陽
蛇の尾の眼に残りゐて紫苑見る/阿部みどり女
沈む日の沁みては紫苑また澄めり/藤原たかを
馴れすぎぬ女と住みし紫苑かな/長谷川かな女
紫苑枯れてすさまじきさまや丈高し/高橋淡路女
紫をん咲き静かなる日の過ぎやすし/水原秋櫻子
居士の午後一時二時居士の花の紫苑花/中塚一碧樓
ぞろぞろと蟻がなごりを紫苑かな/飛鳥田れい無公
かまつかを刈り紫苑を刈りぬ月は幾日ぞ/林原耒井
とんぼすい～と紫苑の高低/富士崎放江、大曲駒村編
紫苑が咲いてたなかば締めた戸口老婆が立つてた/喜谷六花
