俳句で使用する新年の季語を一覧にまとめました。
※後半に「新年の俳句」の例句を300句ほどまとめてあります。
新年(1月)の時候
新年 / 正月 / 初春. / 今年 / 去年 / 元日 / 元朝 / 二日 / 三日 / 三ガ日 / 四日 / 五日 / 六日 / 七日 / 七日正月 / 松の内 / 松過 / 餅間 / 小年 / 小正月 / 女正月 / 仏正月 / 花の内 / 二十日正月 / 初三十日 / 春永 /
新年の天文
初茜 / 初東雲 / 初明り / 初日 / 初空 / 初晴 / 初霞 / 初風 / 初東風 / 初松籟 / 初凪 / 御降 / 淑気 /
新年の地理
初景色 / 初富士 / 初筑波 / 初比叡 / 初浅間 / 若菜野 /
新年の生活
着衣初 / 春着 / 料の物 / 開豆 / 開牛蒡 / 喰積 / 葩煎 / 数の子 / 結昆布 / 据り鯛 / 俵子 / ごまめ / 熨斗 / 海蠃の身 / 螺肴 / 押鮎 / 阿茶羅漬 / 切山椒 / 大根祝う / 芋頭 / 節振舞 / 屠蘇 / 年酒 / 大服 / 福沸 / 初炊ぎ / 初竈 / 勅題菓子 / 年の餅 / 若餅 / 雑煮 / 俎始 / 太箸 / 門松 / 藁盒子 / 幸木 / 注連飾 / 蓬莢 / 鏡餅 / 飾海老 / 飾炭 / 飾臼 / 飾米 / 松竹梅飾る / 橙飾る / 橘飾る / 串柿飾る / 榧飾る / 搗栗飾る / 梅干飾る / 昆布飾る / 野老飾る / 掛鯛 / 掛筵 / 福藁 / 庭竈 / 松納 / 飾納 / 年卸 / 鳥総松 / 鏡開 / 餅花 / 繭玉 / 削掛 / 年木 / 鬼打木 / 初手水 / 掃初 / 初座敷 / 初屏風 / 初暦 / 初湯 / 初燈 / 初電話 / 笑初 / 泣初 / 話初 / 梳初 / 初髪 / 初鏡 / 初灸 / 初夢 / 宝船 / 獏枕 / 寝正月 / 年始 / 女礼者 / 礼帳 / 名刺受 / 年玉 / 初便り / 初刷 / 初写真 / 書初 / 読初 / 日記初 / 初門出 / 初旅 / 初駅 / 乗初 / 稽古始 / 籟初 / 弾初 / 打初 / 舞初 / 謡初 / 能初 / 初扇 / 生初 / 初釜 / 掛柳 / 挽初 / 初席 / 新年会 / 初句会 / 仕事始 / 臼起し / 綯初 / 織初 / 縫初 / 初染 / 鍬始 / 初肥 / 樵初 / 船起 / 初漁 / 初彫 / 細工始 / 手斧始 / 窯始 / 鞴始 / 鍛冶始 / 鋳始 / 御用始 / 初市 / 初商 / 初荷 / 買初 / 帳綴 / 蔵開 / 店卸 / 歌留多 / 双六 / 十六むさし / 投扇興 / 福笑い / 羽子板 / 手毬 / 独楽 / 破魔弓 / 毬打 / 振振 / 穴一 / 福引 / 宝引 / ぽっぺん / 初音売 / 万歳 / 獅子舞 / 権現舞 / 大黒舞 / 鹿島の事触 / 狐舞 / 物吉 / 猿廻し / 春駒 / 尾類馬 / 傀儡師 / 鳥追大夫 / 若夷 / 懸想文売 / 担茶屋 / 初火事 /
新年の行事
四方拝 / 朝賀 / 院の拝礼 / 元日節会 / 若水 / 歯固 / 晴の御膳 / 菱葩餅 / 雉子酒 / 御薬を供ず / 臨時客 / 大臣家大饗 / 政始 / 叙位 / 小松引 / 卯杖 / 若菜を供す / 白馬節会 / 女王禄 / 女叙位 / 県召除目 / 御薪 / 踏歌節会 / 賭弓 / 歌会始 / 鞠始 / 講書始 / 馬騎初 / 松囃子 / 弓始 / 成人の日 / 浜拝 / 若潮 / 年男 / ひめ始 / 年日祝 / 出初 / 初芝居 / 初場所 / 六日年越 / 七種 / 若菜摘 / 恵具摘 / 七種爪 / ひよんどり / 達磨市 / 宝恵駕 / 松本の塩市 / 十四日年越 / 奈良の山焼 / 綱引 / 小豆粥 / 粥柱 / 粥杖 / 嫁叩 / 水祝 / 花水祝 / 伊達の墨塗 / 成木責 / 皐月祝 / 田植踊 / えんぶり / 田遊 / ちゃっきらこ / なまはげ / 鳥追 / かまくら / 土龍打 / 幸の神の勧進 / かせとり / ほとほと / とびとび / 粥釣 / 注連貰 / 左義長 / 上元 / 薮入 / 十八粥 / 二十日祝 / 初詣 / 歳德神 / 恵方詣 / 白朮詣 / 繞道祭 / 初伊勢 / 産土神参 / 七福神詣 / 大日詣 / 延寿祭 / 蛙狩の神事 / 初鰹神供 / 初神楽 / 北野の筆始祭 / 七高山詣 / 毘沙門の使 / 茗荷祭 / 玉せせり / 鶴岡八幡宮御璽頂き / 日待 / 住吉踏歌節会 / 坂部の冬祭 / 初水天宮 / 稲荷大山祭 / 五日戎 / 上賀茂燃燈祭 / 厳島神社の年越祭 / 若菜祭 / 菜摘川の神事 / 芝明神祭 / 三島御田打祭 / 鳥羽火祭 / 鉤引神事 / 青馬祭 / 厳島の御弓始 / 鞆八幡の御弓神事 / 鷽替 / 大宰府天満宮の鬼すべ / 鬼会 / 西宮の居籠 / 亥巳籠 / 十日戎 / 市神祭 / 初金昆羅 / 初甲子 / 初卯 / 常陸帯の神事 / 熱田踏歌神事 / 稲荷の奉射祭 / 儺追の神事 / 住吉の御弓 / 新野の雪祭 / 粥占 / 枚岡の御粥占神事 / 西七条田植神事 / 春日御田植祭 / 獅子頭の神事 / 玉替祭 / 道祖神祭 / 梵天祭 / 厄神詣 / 吉田清祓 / 二十日戎 / 箟宮祭 / 初愛宕 / 初天神 / 初辰 / 初巳 / 初庚申 / 初亥 / 西浦田楽 / 長滝白山神社六日祭 / 初勤行 / 初護摩 / 初妙見 / 初寅 / 浅草寺牛王加持 / 天王寺生身供 / 賓頭盧廻 / 清水の牛王 / 黒石裸祭 / 十六日祭 / 箕面の富 / 御印文戴き / 初薬師 / 三十三間堂の楊枝浄水加持 / 遊行寺の札切 / 空也堂鉢叩出初 / 俎開 / 初虚空蔵 / 会陽 / 初閻魔 / 初聖天 / 山門開き / 初観音 / 浅草寺亡者送り / 初大師 / 初不動 / 毛越寺延年 / 初弥撒 /
新年の動物
初雀 / 初鴉 / 初鶏 / 初声 / 初鶯 / 初鳩 / 初鶴 / 伊勢海老 / 嫁が君 /
新年の植物
歯朶 / 楪 / 穂俵 / 福寿草 / 薺 / 御行 / 仏の座 / 新年の季語:次
「新年」を使用した俳句についてまとめてみました。
季語「新年」について
【表記】新年
【読み方】しんねん
【ローマ字読み】shinnen
子季語・関連季語・傍題・類語など
・年の始(としのはじめ:toshinohajime)
・あらたまの年(あらたまのとし:aratamanotoshi)
・新しき年(あたらしきとし:atarashikitoshi)
・あらたしき年(あたらしきとし:atarashikitoshi_)
・改まる年(あらたまるとし:aratamarutoshi)
・迎うる年(むかうるとし:mukaurutoshi)
・若き年(わかきとし:wakakitoshi)
・年明く(としあく:toshiaku)
・年立つ(としたつ:toshitatsu)
・年立ちかえる(としたちかえる:toshitachikaeru)
・年変る(としかわる:toshikawaru)
・年の端(としのは:toshinoha)
・年の花(としのはな:toshinohana)
・年頭(ねんとう:nento)
・初年(はつとし:hatsutoshi)
・新歳(しんさい:shinsai)
・改年(かいねん:kainen)
・甫年(ほねん:honen_)
・年初(ねんしょ:nensho)
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季節による分類
・「し」で始まる新年の季語
・「新年の時候」を表す季語
・「新年」に分類される季語
新年を含む俳句例
水音の新年が来た/山頭火
年立や格子の前の薄氷/龍雨
新玉の扇一つを命とも/はん
似合しや新年古き米五升/芭蕉
忘れざる更科人や年始状/青々
我家の水音に年新たなり/露月
春立や新年ふるき米五升/芭蕉
青空の年頭会ふは空也像/魚目
餅焼いて新しき年裏返す/原裕
年立や雨落ちの石凹む迄/一茶
子等の齢数へつゝ年改る/上野泰
雪をよぶ雁や年立つ鄙の空/青々
大欅一糸纒はず年迎ふ/毛塚静枝
甕の御酒海に撒き年改る/上村占
一草一木を友年新らた/細見綾子
万物の一塵として年迎ふ/桂信子
人右往左往して年改まる/上野泰
寅の年迎ふ一病息災に/角川源義
宵越の北極星や年新た/三橋敏雄
春立つや新年ふるき米五升/芭蕉
俳句例:21句目~
入り船や年立帰る和田の原/言水
新年は赤道直下と鮪船/吉井竹志
新年の壁に吊るせり草箒/穴井太
あら玉の春や御垣の雀にも/北元
年始状京の寺持誰々ぞ/河野静雲
注連縄の大黒柱年迎ふ/中村苑子
年立つや家中の礼は星月夜/其角
新年の病臥の幾日既に過ぎ/誓子
新年の謎のかたちに自在鉤/照敏
鰐が川に入る姿や年迎ふ/皆吉司
年頭の海見て立てむ志/大橋敦子
寒巖に一筋の杓年新た/八木林之介
仔犬愛して夫淡々と年迎ふ/及川貞
女の手年の始の火を使ふ/野澤節子
年始客下りて泊舟ゆらゆらす/静塔
川音とある蔵景色年立てり/下田稔
しとめたる狢も飾り年迎ふ/樋笠文
わたつみも綾なして年改まる/月笠
みな旅人年改まる旧山河/永野孫柳
軍艦旗掲げて漁船年迎ふ/山口誓子
俳句例:41句目~
年始旅雲上人となり翔くる/杉本寛
雪に音楽雪に稲妻年始まる/知世子
年新たなり燈台も太陽も/岸風三樓
わが辿る白道無限年新た/桜木俊晃
我富めり新年古き米五升/松尾芭蕉
年新し狂院鉄の門ひらき/西東三鬼
大佛の闇の奥より年来る/狹川青史
蝋の火の百に年立つ善光寺/小林子
年立つや波が走りて鴎散る/中拓夫
隠栖を心の隅に年迎ふ/下村ひろし
桐一本金色の年立ちにけり/原田喬
火噴く山西に東に年明くる/桂信子
柑園に雪ふる温泉の年始/飯田蛇笏
男子われ老なほあさき年迎ふ/麦南
年立てる音も新たに箒川/高澤良一
御年始や鼻つき合うて老の友/鬼城
三面鏡ひらきて素顔年迎ふ/美代子
暁闇の杉に新年満ちてをり/甲子雄
新年の星座掲ぐる原始林/津田清子
新年の直々として竹青し/岸風三樓
俳句例:61句目~
新年の山襞に哀れ烟立ち/室生犀星
年迎ふ鈴を惜まず三番叟/飯島晴子
新年の山襞に立つ烟かな/室生犀星
新年の山見てあれど雪ばかり/犀星
年立つや一二三四五六七/加藤郁乎
新年の棺に逢ひぬ夜中頃/子規句集
一行の心を籠めし年始状/高浜虚子
しんしんと母に年立つ鰹節/原田喬
新年の鴎いきなり急降下/池田秀水
年移る闇に大きな朱欒垂れ/森重昭
婚通知持ちて母娘の年始客/谷和子
新玉の指三本に齢足り/上田日差子
犬の鼻大いにひかり年立ちぬ/楸邨
社会部の大時計年改る/大野雑草子
舟は陸に年改まる大漁旗/水原春郎
裏窓の涙を溜めて年移る/青野敦子
年迎ふ一気仕事に草の絮/中島双風
白々と浄土ケ浜の年明ける/磯野充伯
年頭歌斎藤茂吉亡き年の/百合山羽公
子の星の深々と年改まる/佐々木六戈
俳句例:81句目~
あら玉の年立つて足袋大きかり/展宏
年明けの定年といふ大海原/高澤良一
新年の部厚き雑誌未婚姉妹/右城暮石
理容師も髪整えて年迎う/小山内湲声
現の子うつつに無き子年新た/上村占
冬薔薇いよいよ年の空深く/高澤良一
熱燗や笑はせゆきし年始客/河野静雲
炉の灰の栄枯均して年迎ふ/毛塚静枝
新年ノ鏡ニ梵字ノ雨ガ降ル/夏石番矢
新年の井に塩盛りて年行事/飯田蛇笏
年立つて自転車一つ過ぎしのみ/澄雄
座右銘は妻の言の葉年迎ふ/香西照雄
新年の客待つ酒は信濃かな/田中裕明
ひそかなる枯菊に年改る/松本たかし
きのふ見し雪嶺を年移りたる/森澄雄
あら玉の目鏡の老やはつ暦/尾崎紅葉
年立つや旅笠かけて山の庵/飯田蛇笏
年立つや江上の船いくさ猶/尾崎迷堂
あら玉の春ほや~の朝かな/尾崎紅葉
水鳥が水の糞して年明ける/大石雄鬼