俳句例:201句目~
犬靴をくはへてゆける子規忌かな/夏井いつき
逢ふよしもなかりし人と子規忌かな/星野立子
子規忌修す寺とし古りて馴染みけり/高浜年尾
子規忌の翌をひそやかに詣で女達/高橋淡路女
むしむしとしてざわざわと子規忌かな/古舘曹人
あたふたと出で来て子規忌の空晴るる/中村明子
碧童も死んでしまひし子規忌かな/久保田万太郎
虚子捨て碧梧誤りし俳句子規忌かな/松根東洋城
あひびきやわれら子規忌を修しゐる/加藤かけい
子規の忌の子規を語れば晴れ渡り/鍵和田ゆう子
野菊など折り来て挿さん獺祭忌/五十崎古郷句集
子規忌より彼岸の入りとなりにけり/秋山巳之流
食べものの地下街子規忌過ぎゆくも/秋元不死男
見たし聞きたし食うて生きたし獺祭忌/池之小町
新蕎麦に月を延べたる子規忌かな/菅原師竹句集
子規の忌のいろのはじめの柿の見ゆ/中戸川朝人
咲き継いでのうぜんあかき子規忌かな/大木あまり
枝豆に子規忌済ますや昔顔/富士崎放江、大曲駒村編
いつも来るに今年来ぬ人獺祭忌/繞石句集落椿/大谷繞石