「仕事始」を使用した俳句についてまとめてみました。
季語「仕事始」について
【表記】仕事始
【読み方】しごとはじめ
【ローマ字読み】shigotohajime
子季語・関連季語・傍題・類語など
・初仕事(はつしごと:hatsushigoto)
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季節による分類
・「し」で始まる新年の季語
・「新年の生活」を表す季語
・「新年」に分類される季語
月ごとの分類
仕事始を含む俳句例
漆工の爪先黒し初仕事/漆谷豊信
楮全き白に晒して初仕事/毛塚静枝
自転車は園丁の足初仕事/米倉義雄
風花の仕事始の薪を割る/高浜虚子
馬術部の仕事始の寝藁干/山田弘子
紺法被匂はせ仕事始かな/南るり女
心おもき仕事始の鞄かな/皆川白陀
初夢にお他力様の初仕事/高澤良一
轆轤場に結界をして初仕事/稲荷島人
紺足袋の底の真白し初仕事/武田克美
越年の負目の仕事始めなる/石塚友二
わが仕事始め千枚通し刺す/鷹羽狩行
人死んで仕事始の診断書/瀧澤伊代次
口に刷毛銜へ表具師初仕事/武永江邨
船曳くを仕事始の男かな/鈴木真砂女
文鎮の重たき仕事始めかな/永方裕子
日語版映畫を閲す仕事始/吉良比呂武
制服のリボン大きく初仕事/斉藤葉子
鉛筆を削りしまでの初仕事/結城昌治
仕事始めの鉋屑焚き上げし/金尾梅の門
俳句例:21句目~
何もせず坐りて仕事始めかな/清水基杏
天界に仕事始めの縄なふや/曽根原幾子
山のごと濯ぎて仕事始めとす/長友涼子
海女の村仕事始めの畔を焼く/森山治子
熾んなる仕事始の火なりけり/皆川白陀
父を師と敬ひ仕事始かな/長谷川/芳子
立ちて酌む仕事始の茶碗酒/近沢多津郎
すぐ反古のたまる屑籠初仕事/稲畑汀子
二瘤駱駝ながなが尿る初仕事/渡辺恭子
仕事初めの鉋屑焚き上げし/金尾梅の門
仕事初め雑巾を十の字に刺し/細見綾子
初仕事らしき炭焼き煙りかな/井尾望東
初仕事形見の朱筆とり出だし/星野立子
咥へ打つ釘の香甘し初仕事/嶋西うたた
船団を発たす仕事の初めかな/橘田龍子
達磨下地の白重ね塗り初仕事/奈良文夫
よく燃ゆる仕事始めの鞴かな/信谷冬木
起重機は仕事始めの霜降らす/加藤知世子
棒グラフ張り替へ仕事始めかな/山本昌英
まろやかに出来て豆腐の初仕事/梅本初子
俳句例:41句目~
仕事始のスイッチ祷るが如く入る/琢光影
乗り合はす仕事始のチンドン屋/杉山岳陽
無用のことわれに用あり初仕事/富安風生
なにひとつ変らぬ仕事始めかな/桑垣信子
肩かけて押す空の貨車初仕事/久野よしお
師のもとの目安箱より初仕事/小島千架子
鶏の骨煮つめて仕事始めとす/四十物敦子
荒研ぎの音立て合ひて初仕事/古畑丁津緒
初仕事コンクリートを叩き割り/辻田克巳
ひとの愁聴くことをもて初仕事/吉井莫生
馴染みたる経師の刷毛や初仕事/佐藤静良
仕事始やシャープペンノックして/松尾隆信
仕事始とて人に会ふばかりなり/大橋越央子
たかぞらより滝なす火花が仕事始め/赤城さかえ