「線香花火」を使用した俳句についてまとめてみました。
季語「線香花火」について
【表記】線香花火
【読み方】せんこうはなび
【ローマ字読み】senkohanabi
子季語・関連季語・傍題・類語など
・手花火(てはなび:tehanabi)
・花火線香(はなびせんこう:hanabisenko)
・鼠花火(ねずみはなび:nezumihanabi)
・庭花火(にわはなび:niwahanabi)
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季節による分類
・「せ」で始まる夏の季語
・「夏の生活」を表す季語
・「晩夏」に分類される季語
月ごとの分類
線香花火を含む俳句例
稲に線香花火見せている/森命
夕涼み線香花火の匂ひかな/正岡子規
庭に出て線香花火や雨上り/星野立子
庭石に線香花火のよべの屑/高野素十
消え際の線香花火の柳かな/鈴木花蓑
砂の上に醒めて線香花火屑/高澤良一
線香花火踊る小松葉大松葉/高澤良一
風を圍ふ線香花火の端居哉/正岡子規
水無月と別るる線香花火かな/中村汀女
父母のなき子に花火線香買ふ/阿部小壺
線香花火終の柳は公家のひげ/高澤良一
老いの手の線香花火山犬吠え/西東三鬼
誰となく代りて線香花火かな/鈴木花蓑
風の来て花火線香の玉落ちた/高木晴子
手掛りとしての線香花火かな/みよし節子
線香花火一本頒けてもらひけり/高澤良一
手にしたる線香花火よくひらく/堀谷/鋭子
明日来ると言う子に線香花火買う/泉元俊行
留守の子の線香花火をともすらむ/中村汀女
終はらないで線香花火終はらないで/辻桃子
俳句例:21句目~
線香花火の火の玉落つる故郷なし/稲野博明
線香花火果てし意中の火玉かな/櫛原希伊子
線香花火のいのちの玉を落としけり/山本満義
線香花火持つ子が母に顔寄せてゐる/大橋裸木
線香花火じゅじゅじゅじゅじゅじゅと牡丹より/高澤良一
膝の子や線香花火に手をたゝく/一茶/文政四年辛巳
とほき恋ぷつんと線香花火落つ/岐志津子「駆けてきて花野」
線香花火颯としやしやりとつかまつる/山上樹実雄「四時抄」