俳句例:101句目~
サングラス置いて大地をさみしくす/対馬康子
サングラス鼻も隠してをりにけり/稲畑廣太郎
サングラス青空失せてうろたへり/田中富士子
ドイツより写真の吾子のサングラス/奈良文夫
サングラスごと覚えたる顔にして/徳永山冬子
サングラスして手相見の順を待つ/長崎小夜子
サングラスとりたる鷹のごとき瞳よ/大橋敦子
サングラス人に狎るるをおそれけり/西村和子
サングラスどこへ行くにも妻連れて/西浦一滴
サングラスはずせば見慣れたる笑顔/稲畑汀子
サングラスはづしても日本海冥し/平間真木子
サングラスはづしみどりを賞で給へ/大橋敦子
サングラスはづし光太郎小屋の闇/蓬田紀枝子
サングラスはづすその夜の好敵手/櫛原希伊子
サングラス掛けて隠せり泣きぼくろ/柴田奈美
パイプから戦後のけむりサングラス/川崎展宏
教へ子を見るためにとるサングラス/今瀬剛一
メキシコの日はサングラス敢てせず/山本歩禅
サングラス黒く見ゆるはみな現世/橋本美代子
サングラス見えない方が良いことも/松田正徳
俳句例:121句目~
サングラス掛くれば諸景静まりぬ/相生垣瓜人
サングラス特攻の地を喪のいろに/八牧美喜子
サングラス世を断ちおのれ恃むかな/吉野義子
サングラス見知らぬ町のごとく行く/本田洋子
サングラス外して杏ジャムを煮る/岩淵喜代子
眼差しを沈めてをりしサングラス/副島いみ子
知られたくなき行動のサングラス/上原美久江
サングラスあつけらかんとはづしけり/仙田洋子
サングラスかけてみて買ふ旅ごころ/稲垣きくの
サングラスかけてサングラスの女蔑め/浅原六朗
サングラスかけて外してアネモネ買ふ/行方克巳
サングラスかけて紅唇いよゝ燃ゆ/久保田万太郎
サングラスかけても人目避けられず/鈴木真砂女
サングラスはづせばやつと吾児笑ふ/村中千穂子
サングラス街の日昏れは書架立つごと/宮坂静生
サングラス掛けて妻にも行くところ/後藤比奈夫
見られゐることを見てゐるサングラス/稲畑汀子
海に降る火山灰を淋しとサングラス/町田しげき
サングラスかけてなんでもかでも見る/後藤比奈夫
サングラスかけても地のひかりかな/久保田万太郎
俳句例:141句目~
サングラスかけて目つむりゐたりけり/今井杏太郎