俳句例:101句目~
妹が掌をこじあけたれば桜貝/小川素風郎
桜貝手のひらにあるうすさなり/細見綾子
眼にあてて海が透くなり桜貝/松本たかし
さくら貝置き去る波とさらふ浪/飯島正人
桜貝はつと思ひしときひろふ/加藤知世子
さくら貝よりこぼれたる砂少し/稲畑汀子
桜貝見せてのひらのさくらいろ/荒井英子
桜貝手にのせくれしだけの事/露久志香女
桜貝ひろしまを稟く嬰やどり/赤松ケイ子
あまえたきこころ解かれて桜貝/上尾ヤス子
おなじ波ふたたびは来ずさくら貝/木内怜子
さくら貝怒濤に耐へてきしとおもふ/国弘賢治