俳句例:201句目~
落鮎の風吹き出して下り次ぎぬ/長谷川かな女
ことごとく鮎の落ちにし山河かな/小川匠太郎
忘れられし言葉のごとく鮎落ちゆく/田中裕明
梨ふくろ古りつゝ瀬々の鮎落ちぬ/篠田悌二郎
落ち落ちて鮎は木の葉となりにけり/前田普羅
鮎落ちぬ草庵の硯あくぼ凹みけり/河東碧梧桐
錆鮎焼くわれに跳ねたる生き見せて/加藤知世子
目は雲をおふ渋鮎をくうてなり/飛鳥田れい無公
錆鮎となりて温泉の客なんどりと/長谷川かな女
落鮎を食めばおもほゆもの昏き坂東太郎の秋ふかき空/晋樹隆彦