俳句例:101句目~
猫の恋声まねをれば切なくなる/加藤楸邨
われわれが案ずるときに猫の恋/下村槐太
よもすがら簀の子の下や猫の恋/正岡子規
またうどな犬ふみつけて猫の恋/松尾芭蕉
はるかなる地上を駆けぬ猫の恋/石田波郷
たんざくの数にやさしや猫の恋/浜田酒堂
うらやましおもひ切る時猫の恋/越智越人
コインテレビはたと像消ゆ猫の恋/奈良文夫
俳句にも修羅場がありし猫の恋/森田かずや
バツハ死して今日まで猫の恋つづく/皆吉司
猫の恋後夜かけて父の墓標書く/中村草田男
風呂けむり火の粉まじれる猫の恋/宮武寒々
猫の恋猫の口真似したりけり/久保田万太郎
うつゝなに泣く児あやすや猫の恋/高橋淡路女
地震やみしあとのしじまや猫の恋/深見けん二
嗅で見てよしにする也猫の恋/一茶/文化十二年乙亥
あまり鳴て石になるなよ猫の恋/一茶/文化十一年甲戊
寝て起て大欠〔伸〕して猫の恋/一茶/文化十四年丁丑
蒲公〔英〕の天窓はりつゝ猫の恋/一茶/文化十一年甲戊