俳句例:201句目~
夏木仰げば花をこぼして老いにけり/渡辺水巴
ある限りの夏木の幹に詩を書きたし/内藤吐天
夏木この家に照りこぞりては去り難く/飯田龍太
とある日の夏木さびしさ見せにけり/加藤三七子
天の河見しよ夏木のたかくたつ/飛鳥田れい無公
暁けやらぬ夏木へ流す危篤の灯/赤城さかえ句集
遥拝す御廟は白し夏木立/一茶/寛政七年乙卯
裸人ドウカイナ氏の陰毛消ゆれば夏木立/磯貝碧蹄館
刀禰川は寝ても見ゆるぞ夏木立/一茶/文化元年甲子
蜘蛛の巣はあつきものなり夏木立/伊丹-鬼貫/元禄百人一句
夏木立荼毘の夜明けて人通ふ/月二郎句集/吉武月二郎、飯田蛇笏選
夏木立ひかりちらしてかがやける青葉の中にわが青葉あり/荻原裕幸