「水鉄砲」を使用した俳句についてまとめてみました。
季語「水鉄砲」について
【表記】水鉄砲
【読み方】みずでっぽう
【ローマ字読み】mizudeppo
子季語・関連季語・傍題・類語など
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季節による分類
・「み」で始まる夏の季語
・「夏の生活」を表す季語
・「三夏」に分類される季語
月ごとの分類
水鉄砲を含む俳句例
庭中の椎の落花や水鉄砲/増田龍雨
石塀へ水鉄砲のためし撃ち/岡本眸
日に向けて高く上げ居る水鉄砲/篠原
子供等に水鉄砲とよき水辺/高濱年尾
子供等の水鉄砲とよき水辺/高浜年尾
老犬の水鉄砲を恐るゝ眼/青葉三角草
庭土の辷りやすさよ水鉄砲/増田龍雨
弟の生まれてうれし水鉄砲/米沢和子
役者の子水鉄砲に加はらず/阿片瓢郎
腕白に恋らしきもの水鉄砲/小沢昭一
水鉄砲なぜに下宿の未亡人/熊谷静石
けふは来ぬ喧嘩相手や水鉄砲/安部元気
水鉄砲浴びる妻篭の宿はずれ/松山節子
ちちははを水鉄砲の的に呼ぶ/井沢正江
ゴム草履水鉄砲でぬらす日々/細見綾子
水鉄砲避けて婦人とゆき向ふ/石塚友二
水鉄砲の筒先きわれに隣の子/足立刀水
前後から攻めて来る子の水鉄砲/林民子
苦笑い打たれてやりし水鉄砲/奥谷延子
声かけしばかりに水鉄砲くらふ/檜紀代
俳句例:21句目~
覗きたる桶の浅蜊の水鉄砲/木下りよう
外遊び嫌ひな吾子や水鉄砲/宮脇乃里子
身細めて水鉄砲の水となる/後藤比奈夫
山河古る水鉄砲の遊びして/岡田美佐枝
戦ひを知らぬ子ばかり水鉄砲/白井宜子
樹に池に降り来る音や水鉄砲/鈴木花蓑
水鉄砲真日に放てば虹吐ける/山下月秋
水鉄砲にも引金のありにけり/鈴木栄子
水鉄砲子の足もとは水びたし/目迫秩父
こめかみに水鉄砲をあてがひて/後藤夜半
声かけしばかりに打たれ水鉄砲/西田左近
大げさに撃たれてやりぬ水鉄砲/石丸泰子
水鉄砲受けて母の威新たにす/上田日差子
水鉄砲山河撃ちてし止まむかな/松山足羽
水鉄砲撃たれてやれば機嫌よし/松元桃村
水鉄砲松に走りて光りけり/長谷川かな女
水鉄砲芭蕉に載せてありしかな/増田龍雨
水鉄砲風呂戦場となりにけり/稲畑廣太郎
何度でも生死取り替へ水鉄砲/野末たく二
息の根を止めてくだされ水鉄砲/葉狩淳子
俳句例:41句目~
水鉄砲に撃たれし眼鏡拭ひをり/鈴木鷹夫
母が子へ水鉄砲のためし撃ち/奥野ただし
路地よりの水鉄砲にあとずさる/大橋一楼
明日テスト水鉄砲を打ちまくる/吉江テルヨ
水鉄砲いちばん好きな母を撃つ/小田切文子
手を挙げて水鉄砲で撃たれけり/山田美代子
笹舟を水鉄砲で送り出す/つぶやく堂やんま
水鉄砲をゆづりたくない夜もある/櫂未知子
風呂の戸を開けてとたんの水鉄砲/赤澤新子
水鉄砲とゞくや菖蒲植ゑし屋根/長谷川かな女
死に下手がまたも撃たるる水鉄砲/おおば水杜
何回も水鉄砲に打たれ死ぬ/木田千女「十夜婆」
声かけて水鉄砲をくらひけり/冨村みと「葱坊主」
水鉄砲父を射つときかがやけり/軒口敏之「氷室歳時記」