俳句例:101句目~
百丈の帯を解きたる百合鴎/古賀まり子
都鳥狂女のあはれ今もあり/池内友次郎
菜つ葉服マストに干され都鳥/北野民夫
都鳥群れしんがりを船の来る/安藤綾子
百合鴎舞へる夜明けや復活祭/古賀まり子
土手に佇ち都鳥見る役者かな/大橋越央子
泣き伏せる狂女に都鳥飛ぶも/池内友次郎
母を亡くし友ここに住み都鳥/深見けん二
めぐりては水にをさまる百合鴎/石田郷子
都鳥舞ふや子恋の句碑の辺に/佐藤いね子
さくら餅の籠を流して都鳥/長谷川かな女
雨が霙に変つて都鳥流るる/長谷川かな女
何もかも曇つてしまひ都鳥/久保田万太郎
飛んでゐても浮いても都鳥眩し/小林敏朗
百合鴎ちりぢりに恋きれぎれに/仙田洋子
都鳥なつかしきことをいかんせん/京極杞陽
百合鴎灰色に河口曇りゐたり/長谷川かな女
都鳥を染めし暖簾や冬木茶屋/長谷川零餘子