「九年母」を使用した俳句についてまとめてみました。
季語「九年母」について
【表記】九年母
【読み方】くねんぼ
【ローマ字読み】kunembo
子季語・関連季語・傍題・類語など
・香橙(こうとう:koto)
・乳柑(にゅうかん:nyukan)
・くねぶ(くねぶ:kunebu)
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季節による分類
・「く」で始まる冬の季語
・「冬の植物」を表す季語
・「三冬」に分類される季語
月ごとの分類
九年母を含む俳句例
九年母の黄に好もしき見越かな/芹水
九年母や土傷つくる馬の蹄/山口誓子
九年母や映画半券ポケットに/小平湖
九年母を入れて匂へり旅鞄/矢田邦子
九年母を畑垣とせり風の島/荒井正隆
九年母のその根にの煮汁かな/星野紗一
九年母のたわわな頃や登校道/佐藤紅緑
九年母の北限あたりかと思ふ/古舘曹人
九年母の枝の重たき閻魔堂/豊田八重子
九年母や沼へ坂なす我孫子町/横手艸雨
時じくの九年母の実や辺戸岬/沢木欣一
芭蕉織る庭に九年母実らせて/村山澄子
九年母に日の当りをり能の家/大東二三枝
九年母や奇蹟は妻の上にこそ/磯貝碧蹄館
九年母や美男におはす布袋尊/澤石たま子
九年母を呉れるに多く咳おとす/萩原麦草
報恩講来る九年母の熟れにけり/中本柑風
九年母や三日の座禅会終りたる/善積ひろし
九年母や吾孫子の駅のたそがれて/石田波郷
九年母や大家族制に富士立てり/殿村菟絲子
俳句例:21句目~
九年母や我孫子も雪となりにけり/石田波郷
九年母を丸ごと喰めば海まぶし/前田貴美子
九年母のむかしの春になくけふぞ/日夏耿之介
九年母や死者は訪はるるばかりにて/石田勝彦
五十にて九年母みたり母こほしく/日夏耿之介
母は食ひ得ず死にし九年母わが食ふ/杉山岳陽
雨はじく九年母もぎてきたりけり/八木林之助