娼家に関連した俳句の例をまとめました。
娼家を含む俳句例
凩に詠唱さるる夜の娼家/松澤昭
白舟娼家の沖にかゝりけり/鬼城
七夕の竹も田中の娼家かな/松原射石
冬鴎明石の娼家古りにけり/石原八束
町寒く機屋と灯る娼家あり/森川暁水
蟻地獄娼家のごとく並びたる/西山誠
行人の螢くれゆく娼家かな/富田木歩
道中の娼家の鏡かがやける/平畑静塔
娼家見ゆ陽を蝕みて生くる日々/三谷昭
橇用意して娼家ある深雪かな/森川暁水
いま獲れし鮃のとどく娼家かな/皆川盤水
この頃の師走さびれや娼家の灯/富田木歩
冬かもめ明石の娼家古りにけり/石原八束
初潮にものを棄てたる娼家かな/日野草城
娼家の灯寒鰡つりにはやともり/吉川葵山
春を待つ漁港の娼家はなやぎぬ/西島麦南
沙釣るや噂に高き江の娼家/長谷川零餘子
籠の蟲の聲洩れ来るや娼家の灯/富田木歩
葉鶏頭墓地のみ残し娼家満つ/肥田埜勝美
鰒の座に娼家の通夜の鉦きこゆ/西島麦南
俳句例:21句目~
くだら野や頼めて来ぬる灯は娼家/庄司瓦全
ひまはりを植ゑて娼家の散在す/鈴木しづ子
花烏賊を釣る灯陸には娼家の灯/堀井春一郎