野分波に関連した俳句の例をまとめました。
野分波を含む俳句例
崖草は空へ綯はるる野分波/林翔
磯神の一燈の白野分浪/近藤一鴻
眦の海をはみ出す野分浪/佐藤鬼房
三河より男がひとり野分濤/鈴木鷹夫
海彦の荒ぶるこえか野分浪/杉本京子
熊野市を潮に煙らす野分浪/茨木和生
荒磯や海のこなたの野分濤/石塚友二
あをあをと心の末の野分浪/恩賀とみ子
海峡の中ほどくらき野分波/能村登四郎
野分浪ひびけ抱かるる骨壺よ/羽部洞然
野分浪をさまり汀砥のごとし/下村槐太
くらがりの野分浪みな癇高し/榎本冬一郎
照りつけし昨日は遠し野分波/米沢吾亦紅
通勤の明日にとく寝る野分浪/百合山羽公
野分波浚渫の一燈あるかぎり/中戸川朝人
野分浪倒れんとして立ち怺ふ/上田五千石
野分浪白しや信ぜざるべからず/下村槐太
野分浪肺腑もんどり打つばかり/野澤節子
塵夫出でてこころを遣らふ野分浪/山口誓子
野分浪夫臥しをればひとり見る/山口波津女
俳句例:21句目~
野分浪立ちゐる簀戸をなほ替へず/内藤吐天
野分浪さなくとも旅衣しめりやすし/橋本多佳子