花屋を使用した俳句

花屋に関連した俳句の例をまとめました。

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花屋を含む俳句例

母の忌の花屋の桃の固蕾/岸田稚

年の夜や梅を探りに花屋迄/田女

階子して花屋が室を山櫻/泉鏡花

うつむける雨の花屋に春の唄/原裕

すゞしさや花屋が店の秋の草/几菫

貝寄風や碑ここに花屋阯/西土禎子

としの夜や梅を探りに花屋迄/田女

枝長く柳活けたる花屋哉/正岡子規

秋雨に泪さしぐむ花屋跡/飯田蛇笏

名月や花屋寐てゐる門の松/炭太祇

秋晴の踏切濡らし花屋過ぐ/岡本眸

相聞や雪の底なる花屋の灯/飴山實

菊の香や花屋が灯むせぶ程/炭太祇

花屋去つて瀬戸貝売や午の町/泰洋

買初の花屋の水をまたぎけり/小島健

啓蟄の花屋から水流れけり/大島雄作

門前の花屋の樒咲きにけり/星野麦人

門売の花屋が手よりちる桜/高井几董

寒の雷花屋の中をまだ去らず/原田喬

寺にある花屋日記や翁の忌/鶴田絹子

俳句例:21句目~

七草を売る丸ビルの花屋かな/清水浩

春日傘港の見える花屋さん/川崎展宏

春泥に映る花屋と床屋かな/京極杞陽

暖冬の花屋のホース水走り/椎橋清翠

涼しさや花屋が店の秋の草/五車反古

花屋にて遠き河骨を想いおり/渋谷道

十輪院前の花屋に菊降ろす/石黒哲夫

たたずみて秋雨しげき花屋跡/飯田蛇笏

臘梅を老梅と書く花屋は駄目/藤田湘子

花屋の荷花をこぼすは雪柳/大谷碧雲居

花屋から絵具こぼれる雨の空/阿部完市

宮前の花屋に着きし初荷かな/山本幸代

冬の雨花屋の全身呼吸かな/津田このみ

三月や花屋の花のみな欲しき/前田和子

丸ビルの花屋に隣り日記買ふ/久米正雄

花屋出で満月に年立ちにけり/渡辺水巴

完き虹花屋と蛇屋隣り合ふ/田川飛旅子

街角の花屋に咲ける吾亦紅/富樫美津子

門へ来し花屋にみせるぼたん哉/炭太祇

地吹雪は遠く花屋に花満ちて/泉風信子

俳句例:41句目~

夕暑し花屋は水が飛ぶ井戸辺/大井雅人

水仙の花立てて出る花屋より/川崎展宏

夕風や花屋あるじのコック帽/塚本邦雄

片蔭に花屋がありて水つかふ/島谷征良

花売らぬ花屋/火の無き桐火桶/仁平勝

雛の日の花屋の奥の男かな/赤尾冨美子

雛立てゝ花屋呼び込む戸口哉/正岡子規

島の花屋に桔梗の荷のとどく/黒田杏子

ふところの花屋日記や夕時雨/小原菁々子

やませ除け黄花白花屋根に石/相原左義長

流れたる花屋の水の氷りけり/河東碧梧桐

忌中なる花屋の青簾かゝりけり/飯田蛇笏

春驟雨花屋にさけて人を待つ/成瀬正とし

母の日や花屋に母のパート居て/秋元洋子

花屋いでて満月に年立ちにけり/渡辺水巴

花屋のはさみの音朝寝してをる/尾崎放哉

つばめ来る花屋と八百屋隣り合ふ/加納圭子

ままごとの花屋に紫雲英高値なり/上田春日

丹前着て花屋を出るは面映ゆし/板垣鏡太郎

をりからの雪に解かるる花屋の荷/木下夕爾

俳句例:61句目~

夜長の灯水音に明き花屋にや/安斎櫻カイ子

雨の花屋の奥のテレビに毛沢東/四ツ谷/龍

みせばやを知らぬと言ひし花屋かな/岡安仁義

枇杷の花屋根の照つたり曇つたり/藤田あけ烏

町に出て宵は涼しき花屋かな/飛鳥田れい無公

偽書花屋日記読む火をうづめけり/久保田万太郎

花屋の返り花よう咲いて樒買ひに来た/大橋裸木

飯炊くつらさ花屋もパン屋も灯らぬ夜/阿部完市

春の花屋も遮断機に堰かれひしといる/栗林一石路

花屋暮れいろの花の中へ医者がはいつた/大橋裸木

搾取のない世が来たように花屋に菊あふる/橋本夢道