秒に関連した俳句の例をまとめました。
秒を含む俳句例
大時計秒は刻まず春の雪/行方克己
時鐘鳴る間も秒の音春の雲/上野泰
点滴の秒刻む夜のメロン/大熊久子
牧枯れて秒音確と耳に応ふ/杉本寛
乳呑児のしと三秒や梨の花/三橋敏雄
五秒まへ放送室に淑気満つ/川崎展宏
寝返れば秒音うまる春の闇/楠本憲吉
時計見る秒斯く刻み冬来る/高浜虚子
憮然たり独楽の崩れの秒刻み/河野南畦
永遠が獺の顔をして秒を読む/山上康子
秒の間に干瓢ほそる轆轤かな/西本一都
陽炎ふて発てる機体の秒刻み/高澤良一
日を散らし独楽の崩れの秒刻み/河野南畦
時計工場秒音ひしめきあひて雪/毛塚静枝
秒も分も師を案ずれば暑を忘る/鈴木榮子
紐垂れて蛇となるまで二三秒/古宇田敬子
翡翠とぶその四五秒の天地かな/加藤楸邨
足取りの秒刻むごと麦踏めり/笠原ひろむ
銀杏黄葉秒を止めたる街が見え/河野多希女
雨垂れの秒音と和しさみだるる/佐藤喜代子
俳句例:21句目~
密輸時計の秒音積もるロビーの椅子/伊丹公子