臭いに関連した俳句の例をまとめました。
臭いを含む俳句例
煙硝の臭ひ残りぬ夏木立/正岡子規
肥船を臭い~と雲雀かな/野村喜舟
てのひらの機械油臭い三尺寝/堤照佳
借傘の黴の臭ひを開きけり/岡田史乃
新秋の釘打つ父に男の臭ひ/寺田京子
滝臭い若葉の夜は墨は濃く/原満三寿
知恵で臭い狐や夏の火山島/西東三鬼
夾竹桃下校の吾子の日の臭ひ/中村先行
食べし臭ひ猟夫にありにけり/鈴木節子
どの土となく鹿臭ひをりにけり/須藤常央
秋雨や蕎麦をゆでたる湯の臭ひ/夏目漱石
きな臭い子の頭を抱けば静かな球/大石和子
乾きゆくくさやの臭ひ猫じゃらし/清崎敏郎
布袋草の夕闇にんげん臭い鯉と/松尾すみ子
白衣のまゝ春の臭ひを嗅ぎに出る/藤後左右
いくさの臭ひ乗せて寄せ来る寒気団/杉山とし
夜泣きしてみみずの臭いしているよ/八木三日女
豚臭いかどまがると生きている村だ/冬木より子
鐵臭いわが掌の嬰児かかる社会を知らず/橋本夢道
鉄臭いそれでいて筋肉が柔らかで遅い銭湯のいつも君たち少年工/橋本夢道