夜潮に関連した俳句の例をまとめました。
夜潮を含む俳句例
七夕の夜汐しぶける浜祠/龍太
一湾の夜汐を灯す魂送り/渡部北里
年送る夜潮に眼濡らしつゝ/森田正実
月遠く柳にかゝる夜汐かな/加舎白雄
十三夜潮は北ほど深うして/大峯あきら
夜潮きく花野の中の能舞台/佐怒賀正美
夜潮満つ香や舟小屋に恋の猫/慶伊邦子
流燈会夜潮は岸を打ちつづけ/立花波絵
海照る墓夜潮眠れば露けしや/小林康治
牡蠣船に暗き夜潮の匂ひかな/阿部美吉
わかれんと秋の夜潮の音もなし/加藤楸邨
単帯ゆるんできたる夜潮かな/大木あまり
活け舟をのり越す春の夜汐かな/高田蝶衣
貝寄風の夜潮刻まで吹くと云ふ/串上青蓑
如月の牛をうながす夜潮の香/長谷川かな女
年の火の火の粉がとんで夜潮かな/石田勝彦
月見草夜潮あそびの人通ふ/吉武月二郎句集
お精霊送りのをんな夜潮に裾かかげ/内藤吐天
船頭の石炭がよく燃えて夜汐があげる/橋本夢道
時鳥啼くや夜汐のひたひたと/蒼きう「蒼きう翁句集」