別離に関連した俳句の例をまとめました。
別離を含む俳句例
栄転も母には別離秋の雲/中村稔子
衣被人の別離に相寄りて/館岡沙緻
大阪に探す銀河も別離以後/後藤綾子
少女期の別離の記憶白木槿/山田弘子
退職す駅前噴水にも別離/成瀬櫻桃子
冷奴かかる別離もありぬべし/中澤高志
別離とは刻かけ癒えむ桐一葉/高橋良子
別離のごと妻放ちやる秋の暮/小林康治
夜の水菜畠の辺にて別離の辞/下村槐太
淡路女忌帯に林檎をだく別離/石原八束
薫風や会ふ楽しみのある別離/高木晴子
しばらくの別離もあらむ潮境/宇多喜代子
太初より別離の空は青かりき/堀井春一郎
花種子を播くは別離の近きゆゑ/佐藤鬼房
あぢさゐの毬の重きも別離以後/成瀬櫻桃子
さいかちの実莢鳴るなり別離以後/黒鳥一司
別離とは春夜をうたふ子守唄/野見山ひふみ
夜の山と積まれた樹々の別離の宴/藤後左右
苺つぶし別離のこころすでに決む/稲垣きくの
シヨールずり別離のかひななほ振れる/大浦蟻王