旅館に関連した俳句の例をまとめました。
旅館を含む俳句例
橘や宇佐の使の旅館/正岡子規
春雷や海水旅館汐汲める/田中冬二
睡い半旗まるひの菊水旅館/仁平勝
茎石が廃めし旅館の玄関に/辻桃子
ふるさとは旅館の昼の蒲団部屋/敏雄
二階より手届く桜夜の旅館/右城暮石
旅館のみ松立てゝ部落冬霞/渡邊水巴
本願寺門前旅館蚊の名残り/角南星燈
初春の二時打つ島の旅館かな/川端茅舎
寒念仏旅館の三和土水に濡れ/杉木幽烏
秋風や旅館となりし氷川丸/瀧澤伊代次
耳の穴島の旅館でたしかめる/森田高司
あの春山の紀の山の悲しい旅館/阿部完市
旅館寝てレースカーテン風孕む/右城暮石
旅館洩る灯に春潮のふくらむも/三好潤子
かえりなんねぱーる旅館ねむらねば/阿部完市
からかはれ通し旅館に飼はるゝ木兎/右城暮石
燈を消して旅館の蚊帳に射す燈あり/右城暮石
空をみないにわとり喪明けのひとり旅/館岡誠二
「月光」旅館開けても開けてもドアがある/高柳重信