薄雲に関連した俳句の例をまとめました。
薄雲を含む俳句例
春なれや名もなき山の薄雲/芭蕉
茫々と薄雲寒き良夜かな/増田龍雨
雪襞のまとふ薄雲初浅間/柳沢福治
宵すぎの薄雲わたる望の月/西島麥南
晴雪の薄雲かよふ端山かな/松村蒼石
炎天の薄雲とほる肺の陰画/成田千空
秋近し薄雲透ける空にさへ/加藤覚範
緑蔭を過ぐるに空の薄雲が/松瀬青々
蓬莱にすはる薄雲太夫かな/松瀬青々
薄雲の風に消えゆく余寒哉/小沢碧童
薄雲や春月出でて白妙に/大橋櫻坡子
いざよひの薄雲情あるごとく/西島麦南
春の月薄雲に入り雲を染む/柴田白葉女
薄雲の中に初富士ありにけり/久米正雄
薄雲の山越しに澄み春立てり/内田百間
薄雲の広がつてゐるすみれかな/内野修
胡麻咲いて薄雲はしる月の面/柴田白葉女
花の夢の薄雲さらでほとゝぎす/松岡青蘿
薄雲の渡りて高き雲雀かな/安斎櫻カイ子
波郷忌のかの薄雲をはおりたし/大木あまり