戸棚に関連した俳句の例をまとめました。
戸棚を含む俳句例
出稼の夫に戸棚の茄小豆/山口忘我
新涼や戸棚に光る銀食器/栗原節子
冬の夜の目の行く方や戸棚/浜田酒堂
蝮酒仕舞ひし戸棚恐れけり/石野冬青
醉さめや戸棚を探る柿二つ/正岡子規
夜々遅くもどり戸棚の黴ふやす/樋笠文
寒厨の戸棚煤けてノラも出ず/細谷源二
春宵や戸棚のわきの花燈口/加倉井秋を
行燈出す袋戸棚や雪の暮/長谷川零餘子
袋戸棚に砂糖のにほふ日氷哉/内田百間
達磨忌や戸棚探れは生海鼠哉/正岡子規
恋猫のあらはれ出たる戸棚かな/藤野古白
戸棚の中の夜道を急ぎつつ父は/西川徹郎
数の子や戸棚あくればすぐ見えし/原石鼎
日盛りの戸棚に紙を敷いてをり/竹内悦子
きりぎりす海の朝日の戸棚まで/殿村莵絲子
さまざまに雨降る戸棚の奥深く/津沢マサ子
夕顔ひらき戸棚の皿のなまあたたか/池田澄子
皿になって晩春の戸棚で母を見る/夜基津吐虫