ネオンに関連した俳句の例をまとめました。
ネオンを含む俳句例
凍空にネオンの蛇のつる~と/篠原
晝深きネオンの骸にしぐれゐる/篠原
昼深きネオンの骸にしぐれゐる/篠原
天の川寂たりネオン昇降す/林原耒井
夏燕街のネオンにひるがへる/林康子
油虫ネオンの赤き夜に会ふ/右城暮石
凍て空にネオンの蛇のつる~と/篠原
短日のネオン流るゝかき料理/高木晴子
近松忌ネオンの花が水に咲く/桝井順子
花街のネオン師走の雨に濡れ/本宮哲郎
凍て空にネオンの塔は畫きやまず/篠原
古町にネオン一点ビールの酔/香西照雄
吐く唾に降誕祭のネオン映ゆ/宮武寒々
遠きネオン雲丹食べて父蘇る/渡辺祥子
冬夕焼ネオンがさきに夜創る/長岐靖朗
雪降るや僻地のネオン赤がちに/有働亨
夕立やネオン浮かべる水溜り/玉澤淑子
顔そむる飾窗ネオン夜の凍て/飯田蛇笏
ネオン秋街の晩貌泣くばかり/飯田蛇笏
文学もかなしネオンの赤き夏/下村槐太
俳句例:21句目~
昼の蟲骨格見するネオン管/田川飛旅子
昼ふかきネオンの骸にしぐれゐる/篠原
ネオン見て柿よ柿よと子供かな/岸本尚毅
鴎舞ひ白夜のネオン淡かりし/広瀬河太郎
はてしなき闇がネオンにみぞるゝよ/篠原
寒鴉とほきネオンのはやともる/木下夕爾
をだまきのネオンの墓場春の霜/宮武寒々
旅来し妻春夜ネオンは火の如し/細川加賀
河豚鍋や水面のネオン雨に痩せ/石川桂郎
ネオンなき菜館ならぶ夜の若葉/大島民郎
賭博市の質屋の春のネオン赤/吉良比呂武
ネオン眼を射て高価なる冬百貨/飯田蛇笏
美しきネオンの中に失職せり/富澤赤黄男
ネオン赤き露の扉にふれにけり/木下夕爾
紅ばらにネオンの雨が大粒に/柴田白葉女
空涼しネオン疲るるさまもなく/岩崎照子
送火を終へたる遠きネオンかな/石川経子
凍てきびし屋上ネオン雲に映え/飯田蛇笏
曾根崎のネオン見て過ぐ近松忌/冨田みのる
ネオンさす狭き事務所や夜食とる/小田道知
俳句例:41句目~
ネオン冬出逢つて話す広告マン/田川飛旅子
タイ購へばネオンの温み秋惜しむ/宮武寒々
人待てば年のネオンは媚びるかに/岩田昌寿
ネオンともり人水族と化しにけり/林原耒井
いぶせき陽落つとネオンはなかぞらに/篠原
女等昼寝ネオンの骨に蝉が鳴く/ねじめ正也
短か夜のネオンに近き目覚めかな/林原耒井
春燈として車燈点きネオン点き/嶋田摩耶子
花火空ネオンあくまで照らすなり/林原耒井
春水の暮れつつネオンとらへつつ/亀井糸游
虎ケ雨濡れてネオンのなまなまし/清崎敏郎
賭場並び春のネオンを競ひをり/吉良比呂武
年のネオン遠目夜空は戦火に似る/岩田昌寿
夕霧にネオンせはしき街となる/阿部みどり女
柳散る一枚は赤のネオン一枚は青の/山口青邨
雪はらむ夜空はふくれネオンばかり/岩田昌寿
夕ばえてはやきネオンに地が凍てぬ/飯田蛇笏
うたひめにネオンかはたれはつしぐれ/飯田蛇笏
梅雨夜空ネオンがほしいままにせり/波多野爽波
冴ゆる夜やネオンの一字欠けしまま/青木不二子
俳句例:61句目~
水のシンポジウム果てたるネオン街/石田よし宏
青きネオン赤くならんとし時雨る/竹下しづの女
びしよ濡れネオン梅雨の長靴欲かくす/田川飛旅子
売られる映画館のネオン息づく赤青緑黄/栗林一石路
笑うキリストの主題ありきや冬のネオン/田川飛旅子
都會のネオンがこゝの貝殻までは映らない/吉岡禅寺洞