夜陰に関連した俳句の例をまとめました。
夜陰を含む俳句例
蟇片目つむって夜陰かな/安田優歌
夜陰馳せ土用太郎の救急車/高澤良一
寝落ちたる夜陰の畳白団扇/松村蒼石
白川村夜陰につらら落す音/高澤良一
雪の野に夜陰おもたき寺廂/松村蒼石
高台の夏露しづむ夜陰かな/飯田蛇笏
こほろぎの一切夜陰負へるなり/斎藤玄
天の凍て夜陰に樫を捉へけり/栗生純夫
広島の夜陰死にたる松立てり/西東三鬼
梅雨むぐら動く夜陰を愉しめり/岸田稚
花活の花菜夜陰に向きを変ふ/宮武寒々
雪渓に夜陰ぞくぞく悪霊たち/岡本信男
風鈴の夜陰に鳴りて半夏かな/飯田蛇笏
栗咲みて夜陰に入れば風もなき/下村槐太
蒼朮たく閑にへだたる夜陰かな/飯田蛇笏
芒々雨ぱらぱらと夜陰かな/飛鳥田れい無公
やうやくに凍ての身につく夜陰かな/飯田蛇笏
泥棒詩人の夜陰だ両陰にとむらへよ/加藤郁乎
桑の香のとろりと夜陰籠るかな/飛鳥田れい無公