日没に関連した俳句の例をまとめました。
日没を含む俳句例
日没の空の深さや初硯/浜たま子
白映や日没閉門熊本城/内田百間
プールあがる日没の街膚色に/中拓夫
冬日没る金剛力に鵙なけり/加藤楸邨
日没は四時三十二分藪柑子/岡田史乃
早き日没鳩の絵に唾を吐き/和田悟朗
水ぎはに日没の宮荒布干す/佐野美智
雀の巣藁しべ垂れて日没す/山口誓子
日没の稲架をゆさぶる天邪鬼/市原光子
炭車去り日没つる方に汽笛寒し/三谷昭
黄疸のごとき日没ほととぎす/佐藤鬼房
いぶかしき日没ぞ桃とどきけり/清水径子
バルトの海に勝鬨のごと夏日没る/上林裕
天牛のぎいと音して日没りけり/佐藤鬼房
寒天を晒すや日没り月のぼる/大橋櫻坡子
日没の灯のすぐ馴染む秋の浜/殿村菟絲子
寮炊事場に母子ら大声暑き日没る/古沢太穂
雪の暮薄氷やおもて上ぐれば日没ぞ/永田耕衣
風かよふなり日没を蚊がなけば/飛鳥田れい無公