余燼に関連した俳句の例をまとめました。
余燼を含む俳句例
北風や余燼の中の幾屍/石原八束
春寒の日輪を揺る余燼かな/石原八束
雪虫の下りて湿る余燼かな/石原舟月
晩秋の園燃ゆるものみな余燼/山口青邨
本能寺変冷し珈琲に余燼/長谷川かな女
風花す余燼を踏みて愁ひけり/西島麥南
鵜飼果つ余燼の艫に人か鵜か/皆吉爽雨
オリオンが方形結ぶ野火余燼/橋本多佳子
三伏の余燼のごとき暮れざまよ/中村将晴
焚火余燼いらけぬ心ほがらかに/宮武寒々
よく晴れし落葉の火には余燼なく/大原鬼陵
曼珠沙華の余燼にちりちり猫の鈴/横山房子
焚き次ぎし鹿火の余燼を朝月に/尾亀清四郎
短夜の余燼を掻くや骨拾ひ/吉武月二郎句集
風の余燼の落葉月夜となりけらし/石原八束
余燼くすぶる柩へうかと暖とる手/伊丹三樹彦
足場は宙にのびて焚火の余燼冷ゆ/田川飛旅子