情死に関連した俳句の例をまとめました。
情死を含む俳句例
戦死より情死が赤し冬の草/矢島渚男
毛皮着て次は情死を考える/鈴木一江
相川や情死のいろに銭葵/鳥居おさむ
霧来れば情死の灯なり烏瓜/横山白虹
青絹の雨の岬の緋色の情死/高柳重信
まだ来ぬ雪やひとり情死行/石牟礼道子
大根を情死のごとく並べ置く/石井直子
心中も情死も野分あとのこと/保坂敏子
芽苞舞ふ情死を怖れかつ讃ふ/宮坂静生
かなかなは情死を視たり淡路島/今岡直孝
海女潜く情死の海女の墓の下/奥谷亞津子
凍死しようか情死するには髭剛き/細谷源二
情死して帆立の中をおもいおり/徳才子青良
情死とはかく蒼からむ夜霧の笹/長谷川秋子
額の花水漬くにも似て情死浮く/文挟夫佐恵
あきざくら咽喉に穴あく情死かな/宇多喜代子
情死とりやめ葛根湯を飲んで寝る/中島玄一郎