物憂いに関連した俳句の例をまとめました。
物憂いを含む俳句例
外套や或日物憂き五十肩/石塚友二
二日はや物憂かりける壁畳/石塚友二
立枯の唐黍鳴つて物憂かり/夏目漱石
通辞物憂く混合神の村あるく/伊丹公子
もの憂きは五月半ばの杣の顔/飯田龍太
黄落期物憂く醒めてゐたりけり/仙田洋子
もの憂さはよべの名残か酔芙蓉/片山暁子
虎耳草もの憂きまでの数に増え/河野南畦
教へざる道をしへあり物憂きか/相生垣瓜人
物憂けにひとり栄螺のうなだるゝ/尾崎紅葉
風邪癒えず老に物憂き日の続く/吉良比呂武
輪かざりや物憂く啼ける孕み牛/小木曽みのる
もの憂しとにはあらぬ花の朝寝かも/清水基吉
五月もの憂しなかんづく修司の忌/遠藤若狭男
いまに自爆かオロロン岬の物憂い夕日/楠本憲吉
ねぢけゆく浮世憂いもの霞みたり/冬の土宮林菫哉