錫に関連した俳句の例をまとめました。
錫を含む俳句例
涼しさは錫の色なり水茶碗/信徳
錫の音火の音雨の水送り/川上季石
鮮膾や露泛べたる錫の鉢/青木月斗
その僧の巡錫の島大南風/大峯あきら
巡錫や田植すみたる一在所/大谷句佛
灌仏や使ひ古りたる錫の杓/柳本燕雨
芍薬に遊ぶ散梵錫の小坊等/喜谷六花
錫山の春日とどかぬ女郎墓/藤島洋子
錫眠る地中の鼓動真闇より/伊丹公子
南方へコレラ接種をして錫に/山口笙堂
巡錫の夜毎そぐはぬ蒲団かな/大谷句佛
留錫の僧に開きし上炉かな/千代田祥雲
空海の飛錫に裂けし袈裟曝す/駒木逸歩
掛錫して朝の蓮に佇つことも/獅子谷如是
穂芒に髪なびかせて振る錫よ/八木三日女
身に入むと立てし屏風の巡錫図/亀井糸游
錫さつと刷きたるごとく鱸あり/長谷川櫂