漉紙に関連した俳句の例をまとめました。
漉紙を含む俳句例
手漉紙光る故郷の春にゐて/杉本寛
雁渡る木箱の中の手漉紙/長谷川櫂
漉き紙に入る藁偕の恍惚と/宮坂静生
冬の蜂這ふ漉き紙の生乾き/栗田やすし
如月や雪をあざむく手漉紙/百合山羽公
手漉紙丹念に積む冬日溜め/柴田白葉女
書き初めの紙は石見の手漉紙/田中冬二
漉き紙の仮の世界に雪降れり/和田悟朗
漉紙の悪しきは一指以て消す/山口誓子
連雀や手漉紙干す明るさに/高橋伸張子
漉き紙に草のひとすぢ蕪村の忌/井上弘美
漉き紙のほの暗き水かさねたり/矢島渚男
湯気ほのと漉紙かわく土間明り/柴田白葉女
漉き紙の屑焚き西行忌なりけり/迫田白庭子
漉紙のましろき崖をなせりけり/正木ゆう子
漉紙を締木にかけるしづかな責め/山口誓子