シテ(舞)に関連した俳句の例をまとめました。
シテ(舞)を含む俳句例
声の松初雪遅しシテ柱/濯心子
シテとツレ白装束に月涼し/本橋節
後シテの面や月のやせ男/高井几董
シテの如幹の裏より秋の蝶/山本歩禅
シテ進むごと冬耕の足進む/加藤水万
幕に立つシテに切火や能始/金井綺羅
打杖を手にシテの舞ふ節替り/朝妻力
勝修羅のシテが当りし謡初/近藤いぬゐ
息つめて檜垣のシテや秋の能/草深/清
新涼の笛の音色にシテ現るる/牧野秋生
おしなべて葉となる頃のシテ柱/高橋睦郎
声のみし脇シテに映ゆ月の暈/加藤知世子
春の小屋ささくれてゐるシテ柱/吉原文音
山の木にシテとワキある良夜かな/草深昌子
注連凍てゝ翁のシテの現はれし/佐野青陽人
シテの踏む留拍手より梅雨に入る/中戸川朝人