火の気に関連した俳句の例をまとめました。
火の気を含む俳句例
陵の火気を断ちたる寒椿/後長耕浦
地底はしる火気に開きし花薊/能村研三
上蔟の火の気かよへる一間かな/飯塚寿江
土中に朱持する人参火気は家に/香西照雄
母出でゆく蔦青む昼火気を絶ち/野澤節子
火気おこりいま賑はしや林檎園/木村蕪城
火気絶ちて眠るひとりの大晦日/菖蒲あや
虫なくや火気の失せたる大厨/鈴鹿野風呂
仏壇に火の気きさらぎ去りにけり/長谷川双
人気なく火気なき家や俄破と出づ/石塚友二
古草に火気をきびしく断ちて出づ/木村蕪城
火気を見ず装飾を見ず卓かこめり/中島斌男
焚き口に火の気や声のみそさざい/藤田あけ烏
つるし灯は暖炉の火気にゆれやまず/池内友次郎
目刺やいてそのあとの火気絶えてある/下村槐太