冥府に関連した俳句の例をまとめました。
冥府を含む俳句例
冥府より翔つは五月の白孔雀/石寒太
夕霰冥府の母に被布やらむ/関戸靖子
温む水の冥府の水に通ひなむ/齋藤玄
稲の花冥府の舟の乾きゆく/遠藤秀子
冥府へは誰も身ひとつ露の秋/倉橋弘躬
冬の蝶冥府に翅をひろげたる/山川幸子
花野へは五里ほど冥府には三里/秦夕美
春の森まで冥府通信取りにゆく/大木孝子
雉子の声冥府に隠れなき身なり/巌谷小波
ひよどりが冥府に降らす枇杷の花/福田葉子
旅に見る冥府の鹿火の三つ連るる/皆吉爽雨
釈迦牟尼や冥府の冬道の旅守らせ/石塚友二
他人の体温伝えくるバス冥府行き/上野ちづこ
時雨るるや冥府にかかる橋もまた/甲斐由起子
日暮れ胸裡に冥府の空母わだかまる/林田紀音夫