醤油に関連した俳句の例をまとめました。
醤油を含む俳句例
階段の下の夜明の醤油瓶/金子晉
醤油くむ小屋の境や蓼の花/其角
生醤油の匂ひて佃島薄暑/今泉貞鳳
法師蝉醤油を醸す風の中/友岡子郷
弁当に醤油しみたり山法師/辻桃子
雪からむ日脚窓から醤油倉/飴山實
頭の赤く八月盡の醤油壜/高澤良一
狗来醤油つくる頃なれば/田中冬二
狗来醤油つくる頃なれば/田中冬二
血の如く醤油流るゝ春の家/攝津幸彦
醤油工場秋燕にまだ軒貸して/安住敦
醤油やあやめ隠れの村の中/永田耕衣
醤油もて目ざしぬらすや燠の上/重頼
黄落の我に減塩醤油かな/波多野爽波
朧夜の醤油壜の跡まんまる/鈴木鷹夫
松風に醤油つくる山家かな/高濱虚子
啼き声の日雀来てをり醤油蔵/森澄雄
塩壺に醤油が隣る大暑かな/高澤良一
塩浮いて醤油造りの梁太く/島田鈴子
売店に醤油の焦げし山開き/山下一冬
俳句例:21句目~
夏大根一泊の地のうす醤油/佐川広治
花大根川の向うの醤油蔵/平井きい子
裏山に笹鳴殖やし醤油蔵/冨田みのる
秋惜む山葵醤油の大はしら/小沢碧童
醤油瓶昔磨けりブラシの花/高澤良一
醤油瓶醤油尽きかけ終戦日/高澤良一
醤油甕干して黄色人種たり/攝津幸彦
雪の夜の醤油かんばし蘭村/塚本邦雄
鳥帰る汚れし醤油差ひとつ/友岡子郷
極寒のこくんと一つ醤油の音/高澤良一
減れば買う塩味噌醤油日短か/池田澄子
十五夜の醤油とくとく匂ひけり/岡本眸
酉の市焦げし醤油の香の中に/山本光胤
醤油倉の匂ひも人も冬ぬくし/服部嵐翠
醤油壜押さえに梅雨の置手紙/高澤良一
醤油屋の角を曲れば踊りかな/山本洋子
醤油屋の辻を曲れば踊りかな/山本洋子
あきつ増え播磨に古き醤油蔵/北山/操
ミモザ咲く島に醤油屋佃煮屋/谷中隆子
十五夜の醤油の匂ひして妻よ/岸本尚毅
俳句例:41句目~
醤油豆を莚に萩が地にとゞく/細見綾子
秋の暮醤油のしづく血の色に/田淵ひで
啓蟄や風入れ替ふる醤油蔵/岡部名保子
夏燕醤油の香ある野田銀座/奈良比佐子
雪晴や小皿にとりて醤油の実/長谷川櫂
山葵田に醤油どころの御一行/武田夕子
弁当に醤油のにじみ木歩の忌/渡邉春枝
手拭に醤油漉しゐる秋のひる/角川春樹
暑し暑し昼餉の瓜と醤油差し/川崎展宏
醤油壜鳴らし刈田を睥み来し/石塚友二
路地に冬醤油の匂う風が好き/白石みずき
砂糖醤油しみて鰈はさびしかろ/池田澄子
生醤油の浜のつぼやき舌焼いて/石川桂郎
並び咲き醤油工場の花さつき/高井美智子
農夫切なし餅にべたべた醤油つけ/中山純子
冷奴ほど醤油親しきものはなし/廣江八重櫻
冬ざれの山家醤油の香を洩らす/鷲谷七菜子
主婦の手籠に醤油泡立つ寒夕焼/田川飛旅子
穀雨かな醤油を辣油が取り巻いて/池田澄子
焼きさざえに落す醤油や能登の果/細見綾子
俳句例:61句目~
キャンプ村子供が醤油借りにくる/木田千女
醤油とつくとつく夜神楽きりもなし/加倉井秋を
夜長くいよいよ黒し醤油差/長澤母子草/『禅寺丸』