暗黒に関連した俳句の例をまとめました。
暗黒を含む俳句例
西行と大黒柱暗黒へ/佃悦夫
青田かな大暗黒の畳かな/佃悦夫
暗黒の天へ噴水桜散る/川村紫陽
巻舌の濤の暗黒鰤起し/森田緑郎
暗黒の黒まじるなり蜆汁/攝津幸彦
疾走は十五歳になる暗黒/白石司子
暗黒の海峡の血の化石の目/徳弘純
大部分宇宙暗黒石蕗の花/矢島渚男
女容れ終始暗黒椿の森/加倉井秋を
暗黒を濯ぎて花嫁渇くなり/攝津幸彦
かの鳥の巣と暗黒を同じくす/徳弘純
法医学/櫻/暗黒/父/自/寺山修司
法医學/櫻/暗黒/父/自/寺山修司
流氷や日中も脳の暗黒部/小檜山繁子
男女入れ依然暗黒木下闇/橋本多佳子
白木蓮泛ぶ暗黒三鬼亡し/石田あき子
眠れぬ夜万の蛙の暗黒と/鈴木六林男
雪嶺が北に壁なす大暗黒/榎本冬一郎
暗黒に五月まひるの鮫干場/和知喜八
暗黒の強き黒らは産卵せり/攝津幸彦
俳句例:21句目~
灯の裾に暗黒の水雪降れり/川村紫陽
暗黒や関東平野に火事一つ/金子兜太
冬の山あるいは暗黒装置であり/佃悦夫
春巻きを揚げぬ暗黒冬を越え/攝津幸彦
暗黒の先へさきへと転ぶ白桃/攝津幸彦
法医学/桜/暗黒/父/自涜/寺山修司
暗黒の淵ある銀河飛騨へ墜つ/福田蓼汀
行火のさき暗黒のきりぎし落つ/森田廣
暗黒と鶏をあひ挽く昼餉かな/攝津幸彦
近づけば暗黒であり大紅葉/高野ムツオ
行き過ぎて戻る暗黒、菫に酢/攝津幸彦
これよりは暗黒、海に枇杷繁り/攝津幸彦
シャワーゆたかに私の暗黒大陸/櫂未知子
春の夜の暗黒列車子がまたたく/西東三鬼
暗黒舞踏の一方的な小さな灯/石田よし宏
暗黒や根元に朝の火ゆきわたり/攝津幸彦
<サムサノナツハ>暗黒物質天に満つ/徳弘純
一人の母の狂死や暗黒の椿の森で笑ひころげる/神信子
夜の空後に負ひて向日葵の暗黒の花我を見おろす/葛原繁
暗黒の宇宙を負へり灰色のクレーターのさき月の地平線/宮柊二
俳句例:41句目~
母われとわが死を産みき灯の壁の小面が裏にためる暗黒/小川太郎
暗黒にほたるの舞ふはやはらかき草書のごとしひかりの草書/高野公彦