ジャズに関連した俳句の例をまとめました。
ジャズを含む俳句例
晩夏光畳の上にジャズ流れ/横山房子
冬帝の黒き太陽ジャズの夜/吉原文音
寒星や重き扉の中はジャズ/鈴木邦子
漂泊を誘ふ夏の夜のジャズ/守屋明俊
ジャズ現つ紙屑を燃す霜の上/古沢太穂
ジヤズ低く流れ夜食の紙コップ/伊沢恵
小望月狸囃子のやうなジヤズ/池畠敏子
ジャズ唄ひ乍ら菠薐草洗ふ/樋口玉蹊子
合格の全身をもてジャズ聴けり/角光雄
白の躍り食ひせりジャズ一団/宮島晴子
石蔵にジャズが流るる桐の花/田中清子
どれも口美し晩夏のジヤズ一団/金子兜太
御厨にジャズの聞ゆる神の留守/塩川祐子
月天心過去を流してジヤズ流す/近藤安子
ジヤズを聴く指はづみをり敬老日/杉本寛
春蘭やジャズの流るる異人館/中川/克子
年明けの朝の空港ジャズ流る/長谷川冬虹
古びたるジャズを洩しぬ半夏生/行方克己
涼しさやジャズに星降る楼の上/寺田寅彦
若者の音量で聴く梅雨のジャズ/勝田公子
俳句例:21句目~
退場はジャズに合はせて入学子/満田春日
もしジャズが止めば凩ばかりの夜/寺山修司
本堂にジャズのライブや冬の夜/服部たか子
ジャズの中咳を落してわが過ぎぬ/石田波郷
ジャズ近き麦踏いよよ独りの貌/加藤知世子
沈黙にジャズすべり込む秋の宵/木暮陶句郎
夜濯やシャンソンも好きジャズも好き/篠原
セーターに齢は問はぬジャズ仲間/山田弘子
三界のジャズにまみれて牡丹植う/金城けい
不夜城の火酒を浴びジャズを浴び/吉原文音
俵あむ夫婦や納屋にジャズ流し/松倉ゆずる
血洗町ジャズ聴き終へて冬の旅/秋山巳之流
みつ豆はジャズのごとくに美しき/國弘賢治
雛市やゆふべ疾風にジヤズのせて/石橋秀野
受験期の夜や突然にジャズ鳴らし/山崎ひさを
末黒野やヘッドホーンの中はジャズ/仙田洋子
砂日傘ひらいてすぐにジャズ鳴らす/池田秀水
破蓮のすがたさまざま/遠くにジャズ/大平愛
船底から湧くジャズ石のように睡り/伊丹公子
額あつめる教師ら微熱のジャズあふれ/穴井太
俳句例:41句目~
ジャズが鳴り潮浴ぶ人等ジャズめきし/上野泰
ジヤズが鳴り潮浴ぶ人等ジヤズめきし/上野泰
辛夷咲く頃かとジャズを聴きに行く/池田澄子
深夜放送ジヤズばかりなり春着縫ふ/越水照子
妻を得てうつゝ抜かすな暮のジヤズ/岩田昌寿
帰化雑草枯れて不逞にジャズ流れる/小松崎爽青
路上ジャズ/トリオ路上の蚊遣かな/笠井百合彦
白南風や古きジャズ弾くピアノ/バー/角川春樹
ジャズは木枯心のうろこ吹きとばす/おおしろ房
ジャズが湧く蔦ことごとく枯れ尽くし/高野ムツオ
夜汽車暑く発ちゆくジャズが追ひかける/中島斌雄
古い駅舎の古いアメリカ木椅子のジャズ/伊丹公子
ジャズの世のジャズも露けし一と夜さは/石塚友二
芽に折れるジャズ地下に無頭児双頭児/八木三日女
暗さもジャズも映画によく似ショールとる/星野立子
シンコペーション真夏夜刻むジャズののり/高澤良一
ジヤズ/バンドはしやぎて除夜も深まれり/山口誓子