鳥籠に関連した俳句の例をまとめました。
鳥籠を含む俳句例
鳥籠に虫飼ふあはれ村童/宮入聖
鳥籠を日向に移す鳥総松/鈴木さち
鳥籠へカフカは白く炸裂し/須藤徹
鳥籠に鳥がゐなくて春終る/皆吉司
鳥籠の曙はやし秋の声/越中-平水
冴えかへる鳥籠被ふ白き布/中田剛
鳥籠を二階に移す秋出水/磯崎美枝
鳥籠を洗ひて年を送りをり/飴山實
女出で鳥籠を吊る春の月/有馬朗人
鳥篭の空つぽ春の風邪心地/大谷米子
鳥篭の竹まあたらし栗の花/津村和子
鳥篭の覆ひをはづす初明り/山本実昌
鳥籠にあふるる京菜愛鳥日/河口白涯
冬至より夜の鳥籠に布二重/皆吉爽雨
鳥籠に空透く他は通行人/林田紀音夫
鳥籠に鳥無く時計煮えている/徳弘純
寄生木と鳥籠かけぬ枯木宿/前田普羅
鳥籠の中に鳥とぶ青葉かな/渡辺白泉
鳥籠の小鳥おとなし野分宿/高木晴子
鳥籠の風呂敷包み東風の橋/鈴木鷹夫
俳句例:21句目～
鳥籠や今朝の秋なる水と粟/尾崎迷堂
鳥籠を移し製菓所夜業終ふ/宮武寒々
鳥籠を風の襲ヘリ柿の花/大木あまり
灯火親しむ鳥籠に布かぶせ/鷹羽狩行
爪立ちて吊す鳥籠日脚伸ぶ/小林栄子
畑の木に鳥籠かけし小春哉/正岡子規
荘守に鳥籠ひとつ春は行く/山田弘子
螻蛄の夜の闇は鳥籠赤い籠/今坂柳二
鳥篭の中に鳥とぶ青葉かな/渡辺白泉
からつぽの鳥籠がありお正月/坪内稔典
ベトナムの竹の鳥籠ボロ市に/高澤良一
宵闇の鳥籠たかく吊られあり/田中裕明
晩秋や鳥籠に吊る父の寝息/増田まさみ
木の芽ふく庭の鳥籠や猫来る/正岡子規
鳥籠が火種の二月日暮れの雲/伊丹公子
鳥籠のブランコ揺する風五月/満田春日
鳥籠の中ひつそりと浴衣干す/横山白虹
鳥籠に木を植ゑて見ん春の庭/正岡子規
鳥籠の稗ぬれてゐる雪解かな/永井龍男
鳥籠の色のみどりも三日かな/永島靖子
俳句例:41句目～
鳥籠から粟散り次ぎて畳替/中村草田男
籠鳥を亭主泣かして春闌けむ/筑紫磐井
鳥籠に羽毛吹かるる文月かな/野中亮介
鳥籠をよぎりて鳥となれぬ月/対馬康子
初しぐれ空ら鳥籠を北向きに/宮武寒々
空の鳥籠篠つく冬の雨となる/成田千空
鳥篭の窓開きしままぼろ市に/丸谷三砂
鳥篭に日の移りたる四温かな/永田英子
鳥籠を風花よぎることいくたび/加藤朱
ガラス窓に鳥籠見ゆる冬こもり/正岡子規
六日はや鳥籠で売る白マウス/小林清之介
小春鳴く鳥籠に蜜柑入れてあり/鈴木花蓑
春来る沖さんさんと鳥籠を洗ひ/友岡子郷
末つ子の鳥籠にまで年を祝ぐ/中戸川朝人
東風へ鉄路鳥籠三ついかに運ぶ/友岡子郷
鳥篭を水色に塗ってさびしい/田中久美子
雪解や鳥籠にかけて干せる足袋/鈴木花蓑
鳥籠を日向にサトウハチロー忌/高澤良一
空つぽの鳥籠処暑の風が吹く/甲斐すず江
鳥籠を風吹き抜けて晩夏かな/片山由美子
俳句例:61句目～
女らは中庭につどひ風に告ぐ鳥籠のなかの情事のことなど/栗木京子
