三が日に関連した俳句の例をまとめました。
三が日を含む俳句例
幼子の靴を増やして三が日/篠原
街空に星粒揃ふ三ケ日/三木蒼生
神棚に神います灯や三ケ日/柿巷
山中の鯉に麩をやる三ケ日/森澄雄
門番に餅を賜ふや三ケ日/子規句集
三ケ日袴の皺に過ごしけり/前川素泉
門さして寺町さみし三ケ日/村上鬼城
三ケ日手のり文鳥とも遊び/中嶋郷鬼
飼牛に山と餌を盛り三ケ日/山下美典
喪隠りの塵も払はず三ケ日/清水基吉
三ケ日睡魔と遊ぶ閑を得し/伊藤莫乍
雪虫のかくまで碧き三ケ日/道山昭爾
机上メモまだ白きまま三ケ日/吉屋信子
根の国の電波をさがす三が日/山本千之
箕の中に多賀のお多福三ケ日/伊藤敬子
茫洋として夫がゐる三ケ日/柴田白葉女
薄墨のにじむを華と三ケ日/鳥居美智子
ポストまで歩く時間や三ケ日/横山芦石
虚しさに似て倖せや三ケ日/柴田白葉女
酒少し楽屋に出たる三ケ日/田中午次郎
俳句例:21句目～
夜は夜の楽しみのあり三ケ日/青柳薫也
三ケ日やはらかきみち竹山に/岡井省二
三ケ日伊豆の湯宿に干物噛み/今泉貞鳳
三ケ日昨日と過ぎて湯豆腐す/小澤碧童
三ケ日書斎は隠れ部屋めきて/山田弘子
三ケ日閃き過ぎぬ松も過ぎぬ/石塚友二
三ケ日雪の白さにつかれけり/倉田素商
京風のしきたりもよし三ケ日/田中玉夫
別れ住む子を客として三ケ日/井上土筆
一人居や思ふことなき三ケ日/夏目漱石
子ら寝たり年どし迅き三ケ日/土田互平
客もなき山の教師の三ケ日/赤堀五百里
寝て過す田舎教師の三ケ日/山下しげ人
数決めて雑煮あはれや三ケ日/石塚友二
こゝろよき炭火のさまや三ケ日/飯田蛇笏
ふくよかな大根煮がよし三ケ日/五十崎朗
ふるさとに在る三ケ日雪止まず/今村青魚
三が日木の家に木の音しきり/宇多喜代子
三ケ日いたはりし手を又使ふ/山口波津女
真鯉つと人の気配の三ケ日/長谷川久々子
俳句例:41句目～
三ケ日早や過ぎ四日遅々と過ぎ/星野立子
三ケ日過ぎたる鯖の味噌煮かな/草間時彦
三ケ日幕張りて石屋魂ふやす/加倉井秋を
暖炉焚くのみの奢りや三ケ日/殿村莵絲子
山の温泉に骨抜きとなる三ケ日/高澤良一
三ケ日孫の玩具につまづきぬ/青木よしを
貰ひ食ひの三ケ日暮れ痰つゝむ/岩田昌寿
食紅がひろがつてゆく三ケ日/宇多喜代子
腫れものも湯に温もりて三ケ日/高澤良一
なすとなくするともなしに三ケ日/井上井月
ふるさとの海の香にあり三ケ日/鈴木真砂女
三が日だるまになれば粉雪ふる/八木三日女
三ケ日静かにあれば静かに過ぐ/松崎鉄之介
沸き早きひとりの風呂や三ケ日/鈴木真砂女
門を出でず朝風呂立てゝ三ケ日/伊藤とほる
三ケ日も書斎派と決む本買ひ込み/鈴木栄子
三ケ日つかはぬ葱のにほひ来つ/能村登四郎
風邪の子につき合ひ過ぎし三ケ日/稲畑汀子
風邪の身に艶なく過ぎし三ケ日/下村ひろし
好い三ケ日であつた妻のつぎものしている今晩/荻原井泉水
