千枚田に関連した俳句の例をまとめました。
千枚田を含む俳句例
千枚田千の形に雪残る/相馬沙緻
千枚田一枚づつの花曇/小川恭生
凩の残すものなく千枚田/小川浩
千枚田裾ひらひらと波の花/井上雪
千枚田誰の持田も冬休み/茨木和生
夏草を掴みて上る千枚田/若井新一
山霧の霽れ天界に千枚田/大原良江
非定型好める雪の千枚田/茨木和生
蜻蛉生れ阿蘇千枚田水鏡/小浜光吉
冬耕の一枚もなし千枚田/宮田/勝
蝌蚪泳ぐ一枚二枚千枚田/鈴木鷹夫
千枚田鋤かるるまへの色揃ふ/耕二
千枚田海から湧ける稲雀/小林俊彦
千枚田その一枚に稲を扱く/河本晴樹
いつくもの月の輝き千枚田/梶村勝一
稲刈りは海から天へ千枚田/首藤竹治
千枚田その一枚を墓とせり/新井富江
爺婆無臭無温首折る千枚田/国しげ彦
荒海へ釣瓶落しや千枚田/藤井久美子
清明の雨浸みわたる千枚田/水田光雄
俳句例:21句目~
代掻きの上より始む千枚田/小林邦夫
入内雀波打つごとく千枚田/酒井湧甫
千枚田植ゑる天を仰ぎては/梅村五月
早稲稔る瑞穂の峡の千枚田/高橋利雄
千枚田枯一枚に火を焚けり/茂里正治
千枚田千枚同じ走り梅雨/村山砂田男
千枚田千枚すべて青田なり/塩川雄三
千枚田一畝も塗り余すなし/谷口秋郷
稲運びをり十五夜の千枚田/青木重行
千枚田巡りめぐりし水落す/伊藤憲雪
雪まぶし千の襞なる千枚田/川端庸子
万緑に加はりてあり千枚田/嶋田摩耶子
北風のころがり落つる千枚田/大平芳江
北風や怒濤へなだれ千枚田/徳永山冬子
千枚田より摘みきたる薺なる/斎藤梅子
千枚田上段までも秋うらら/尾上美志子
振り向けば秋の風立つ千枚田/野木桃花
千枚田天よりなだれ風光る/北見さとる
山水に蝌蚪流さるる千枚田/山口千代子
枝豆の葉の落つる日の千枚田/細見綾子
俳句例:41句目~
水張つて海と釣り合ふ千枚田/大石悦子
波の華とびつく能登の千枚田/森下清子
稲架襖かこめる阿蘇の千枚田/船橋/良
一揆の血沁みし千枚田水沸く/関根礼子
ほとゝぎす声駈け下る千枚田/相馬遷子
千枚田暮れてとどろく鰤起し/和田祥子
蝌蚪生れて山動きだす千枚田/長浜聰子
冬海光がとらふ千枚田の老婆/細見綾子
二三枚植ゑて名所や千枚田/小見山希覯子
みぞるるや地辷りつのる千枚田/堀田正久
冬海へ落ちもせざりし千枚田/津久井進子
月光をあそばせてをり千枚田/前田圭衛子
ひつじ田となりて海鳴る千枚田/高橋淑子
姨捨山に見ゆ千枚田たにし鳴く/判治遼子
冬めくやものの影なき千枚田/村井美意子
千枚田の空をひとつに蜻蛉舞ふ/新川光波
千枚田の落穂拾ひを見たりかし/細見綾子
植ゑ終へて海と照り合ふ千枚田/岡田小夜
いわし雲より人の降り米る千枚田/南うみを
玉苗を植ゑ終りたる千枚田/吉川禮子「春襲」