火の島に関連した俳句の例をまとめました。
火の島を含む俳句例
火の島のすがた全し鋤始/小林愛
七島のひとつ火の島青嵐/長田等
火の島の沖へ走りて日雷/丸山嵐人
真向に火の島迫る寒の入/谷川典大
火の島を眼前に置き冬籠/野上水穂
火の島の冬夕焼や海の音/巌谷小波
火の島と水平線と雲の峰/三川明美
火の島ゆ寒夜女の声活き活き/原裕
火の島の裏にまはれば蜜柑山/篠原
峯雲の放埓許す火の島は/三好潤子
火の島に呟いている鮃かな/八村廣
火の島の日輪一つ種を蒔く/脇本星浪
火の島の火口に近き蟻の道/保坂伸秋
火の島の白濫費して袋掛/加倉井秋を
火の島の霞おし分け煙立つ/沢木欣一
火の島やその日帰りの暦売/藤後左右
大いなる火の島の紺春隣/大岳水一路
火の島を沖に浮かめて桜貝/成瀬正俊
燕来て火の島近き海照りよ/巌谷小波
御神火の椿の島を恵方とす/原田青児
俳句例:21句目～
搗布焚く神火の島の礁波/小田中柑子
音もなく火の島噴くや桐の花/芝哲雄
火の山の島のうすずみ春隣/神野重子
火の島に/呟いている鮃かな/八村廣
火の島に潮騒返す浜豌豆/小室ひろし
火の島に犬連れ渡り猟名残/吉田孤岳
火の島に育ちゐる子のみな跣/森田峠
火の島の丈の短き陸稲干す/長井伯樹
火の島の春たなぐもも夕づきぬ/源義
火の島の坐る深闇薩摩汁/大岳水一路
火の島の夜空焦せる神の旅/梶原宇良
火の島の日和崩るゝ鰤起し/土屋仙之
夏めくや火の島赤く描かれて/野上水穂
新秋や火の島に置く島の影/山田みづえ
火の島の雑木の紅葉斧摶たれ/村上冬燕
火の島は霞のなかに燕の子/鷲谷七菜子
火の島へ一帆目指すよ芋の露/巌谷小波
火の島へ干すや荒磯の寒晒/波江野霧石
溶岩海に伸びて火の島冬日和/高濱年尾
白子干火の島の海かがやきて/長友砂峰
俳句例:41句目～
海照りに火の島見ゆれ桐の花/巌谷小波
火の島の我ら緑色細胞であり/大西健司
しんかんと火の島燃ゆる山躑躅/水原春郎
十六夜の火の島太鼓うしろより/白澤良子
火の島に雨の祈りのレフア摘み/河野南畦
火の島の裾にしたたり天草干す/冨田美和
火の島の地鳴りつづきの墓洗ふ/吉田亜司
火の島や茫々秋刀よみがへれ/小泉八重子
火の島を蹴つて飛び込む遠泳子/野上水穂
火の島の火山灰降る音に秋深し/高濱年尾
窯変のごとく火の島梅雨明けぬ/野上水穂
ふるさとは火の島枇杷は大粒に/木戸タツ子
夾竹桃どこにも咲いて火の島なり/菖蒲あや
火の島の初日の鳶こそ金鵄なる/平井さち子
火の島と銀河を照すいなびかり/野見山朱鳥
さそり棲む火の山の島キャンプ張る/安井政郎
屠蘇酌むや火の島慈父のごとそびゆ/福元啓刀
火の島の夾竹桃の咲く波止場/保坂伸秋「微光」
