爆音に関連した俳句の例をまとめました。
爆音を含む俳句例
爆音に石の面や小六月/齋藤玄
井戸浚爆音の今鮮しき/宮坂静生
爆音は編隊蟹が続々と/八木三日女
空港の爆音ざらし鵙の贄/西川雅文
爆音や乾きて剛き麦の禾/中島斌雄
胎内を抜ける爆音基地展く/三谷昭
雪重きまゝ爆音に軒震ふ/中島斌男
いのち柔き簑虫の裡飛爆音/中島斌男
元朝の火神香炉に爆音住み/牧野信子
爆音や雪を噛みゐて金髪児/小池文子
爆音や秋の鴉をつんぼにす/菖蒲あや
爆音や夜はプールに水補ふ/津田清子
桐の花爆音山の湯にも飛び/石田波郷
爆音の雲よりとどき栗太る/伊藤京子
爆音の真下に居たり梅雨鯰/船越淑子
爆音や青き葡萄に影うまれ/加藤秋邨
爆音下水かがやきて蟻溺る/佐藤鬼房
爆音下鶏馳せ晩夏極まれり/大野林火
盲同然炎暑爆音身に浴びつ/成田千空
爆音や霜の崖より猫ひらめく/加藤楸邨
俳句例:21句目~
爆音や種芋は地にころがされ/金子晃典
夜の爆音昼から地平白けたまま/飴山實
夜の爆音最もひゞく蛾の翅に/中島斌男
爆音の跡絶えぞつくり貝割菜/野澤節子
爆音の遠のく障子貼りにけり/小泉淑子
爆音のあと死の谷の熱砂のみ/仙田洋子
爆音の空たちもどり扇持ちぬ/渡邊水巴
爆音くらし一岬成し眼る灯よ/古沢太穂
空の爆音まひ~水にやすまざる/瀧春一
羽衣や雲の中ゆく爆音あり/八木三日女
爆音やすなはち響き障子貼る/石田波郷
蟇あるく大きくゆるく爆音下/加藤楸邨
視力図に蛾は卵産む爆音下/田川飛旅子
爆音で倒されるキリンの首林/大島地平
海は午なりモオタアの爆音の点/北原白秋
爆音やおもひつめたる目に枯葉/加藤秋邨
青む岸辺空にはいまも爆音満つ/岩田昌寿
子らに祭爆音ささえて蝉しぐれ/古沢太穂
星と向日葵中を平に爆音行く/田川飛旅子
炎天下また爆音下クレーン動く/岩田昌寿
俳句例:41句目~
爆音に寸断の夢薔薇につなぐ/加藤知世子
降りて曇り風邪の鼻孔と遠爆音/古沢太穂
爆音経で蝶素のままの朝日浴ぶ/古沢太穂
牡蠣打たれ積まる爆音みなぎれり/中島斌男
爆音びびと布團おしくる冬の闇/栗林一石路
積乱雲以来爆音けはしく聴く/竹下しづの女
爆音に鳩はひろげる火傷の軍手/八木三日女
日々爆音しぶとき生の大根干す/榎本冬一郎
爆音領す海ゆれ寒きぶらんこ揺れ/古沢太穂
爆音またもペンがりがりと夜の雪/栗林一石路
爆音去れ霧の向日葵輝くとき/赤城さかえ句集
合歓と爆音乙女らは祈る天ありや/赤城さかえ句集
夜々の爆音寒ん星の智慧は瞬くより知らず/橋本夢道
君よそうや元日から北鮮爆撃に行く爆音の話/橋本夢道
咲いて散る桜しんとしずまり爆音に散らずよ/橋本夢道